寒い日にはアランセーターを。Inverallan(インバーアラン)の魅力とは

10月になれば、そろそろ冬物を引っ張り出すこともあることでしょう。

今回紹介するのは伝統的なスコットランドのセーターブランドを紹介します。

スコットランドのセーターブランドと言えば、ここは外せないでしょう。

それはInverallan(インバーアラン)。寒さが厳しい日でも、スコットランドメイドのセーターを着るだけで身も心も温かくなります…。

目次

Inverallan(インバーアラン)の歴史

1970年代に創業されたスコットランドのハンドニットメーカー。もともとは小規模な家族経営だけではなしえない、スコットランドの特徴あるクオリティの高いニット製品を「Inverallan(インバーアラン)」ブランドの名のもとに集め、高品質で安定した供給を図るために始まったブランドです。

インバーアランの中でも特に人気なのが、ブランドの顔となっている 「アランセーター」と呼ばれるものです。

これはもともと漁師たちの防寒服だった「ガンジーセーター」をベースにして、スコットランドのニッターが生みだしたものと言われています。

ガンジーセーターとは

ここで余談です。ガンジーセーターとはアイルランドの漁師が着ていたセーターです。

ガンジーセーターは凍るような波をはねのけ、風も通さない頼もしい漁師の作業着として知られています。油分をたっぷり含み、クリンプ性の有る毛質のもので空気を含みやすい撚りのしっかりとした糸を鉄の針で隙間なく編んでいます。これにより防水、防風効果を出しています。そのため、セーターに30%水分が含まれても、湿気を感じさせないという強靭なものになっています。これで寒い海でも漁ができるというわけです。

ガンジーセーターは国や村々で編み模様やディテールの差はありますが、基本的にはほぼ同じです。

ガンジーセーターの特徴としては以下のようなものです。

①表裏が無い=これは暗闇の海でも表裏を気にせず着用するための工夫から生まれたアイデアです。

②脇に下にマチがついており、作業がしやすくなります。

③裾にはサイドスリットがある=セーターが作業の妨げにならない様に着用者の体に合わせて着丈は短く、タイトに編まれ豊富な運動量を確保する為です。

④立ち襟になっており、首元を寒さ、風邪から守ります。

⑤袖丈はやや短く、手首までとなっています。これは引っかかりをなくすためと言われています。

と、いうことで島の漁師達はこのガンジーセーターを着ているようです。アランセーターを漁場で着ているということはあまりないようです。なぜならケーブル編みが何かと引っかかると命取りになるためです。

しかし、本格的なスコットランドメイドの丈夫で温かいニットであることには変わりません。

なお、アランセーターとは、インバーアランが考案したために、着いた名前ではなく、あくまで資源不足のアイルランドのアラン諸島の観光資源のひとつとして名付けられたのがはじまりです。勘違いしてしまいそうですが、アラン諸島の綴りは「Aran」なので、インバーアランの「allan」とは関係がないのです。

インバーアランは全て手作業で作られています!

と、まあ余談はこれくらいにしておいて。

この、ガンジーセーターをもとにした、アランセーターを世に広めた縄編みの柄が浮き出たニットを世に広めていきます。


インバーアラン社は、従来手作業で作り、品質にもばらつきのあるこのセーターを、3000人にも上る優れたニッターを集めることにより、高品質で、需要量に対応できる生産を可能にしました。
糸の調達から出荷までの納期は約半年、1人のニッターが最低25000ステッチからなるニットを約90時間かけて編み上げています。

そして編み上がったすべての製品には、最終のクオリティチェックを厳しく受けた証明として、ニッターの直筆サインが備わります。品質保証のためという目的以外にも、一貫してハンドメイドで仕上げられたものを証明するものです。
このタグ1つでこだわりや職人の手仕事の温もりを感じられる点は、現代の量産品には感じられない点です。

ラルフローレンのOEMを請け負いヒットします

さらにこのインバーアランの名を広めるきっかけになったのが、フェアアイルニットの品質の高さと安定性に目を付けたのがラルフローレンでした。


そしてインバーアランはラルフローレンのOEMを請け負い、そうすることでインバーアランの名は世界中に知れ渡ることになったのです。

アランセーター以外にも魅力はたくさん

インバーアランというと、アランセーターに注目がいきますが、そのほかのオーソドックスなシェットランドセーターなどの製造もお手の物。

インバーアランのニット製品は全て手作業。ゆえにお値段はしますが、手入れをしていれば、一生ものと言われるほどタフネスです。

スコットランドのニットブランドの中でも、比較的重みのあるのが特徴ですが、その分防寒などに効果を発揮します。

このカーディガンもいかにもスコットランド風味で素敵ですね。ボタンにはウッドボタンを使っており、ボタンのひとつをとっても 手の温もりを感じられる製品になっています。

寒い日でもこれさえ着てしまえば、上にジャンパーだけでも十分なくらい暖かいのです。

ぜひ、お試しになってみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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