初心者向けのスペイン靴といえば、あのブランドを思い浮かべる人がいるのではないでしょうか?
そう、Berwick(バーウィック)ですね。
2万円台後半からスタートという価格帯にして、作りはグッドイヤーウェルト製法というグッドプライスを守り続けています。
デザインもスペイン靴の中では、イギリス靴よりのデザインになっていますし、ソールもイギリスはハルボロラバー社のダイナイトソールを使っているというところもまるでイギリスの靴(笑)
かつてはYANKOなんかもそんな靴ブランドでした。
スペイン靴の特徴といえば、地図からわかるように、イタリアとイギリスに挟まれた国のため、イタリアのようなデザイン性の高さ、イギリスのような実直性の両面を持ち合わせているのが特徴です。
イギリス靴のような雰囲気の靴もあれば、イタリア靴のようなデザイン性の高さで売るブランドもあるというわけです。
そして、Berwickが実直さを売りに出している初心者向けの靴とするならば、デザイン性を売る初心者向けのブランドもあるわけです。
それが今回紹介するPERTINI(ペルティニ)です。
PERTINI(ペルティニ)の歴史・特徴
スペイン靴の聖地ともいうべき、マヨルカ島に次いで、スペインで靴製造が盛んな街はスペイン南部に位置するアルマンサ地方です。
PERTINI(ペルティニ)はハンドメイドの技術による高品質なスペイン製靴を仕上げる靴メーカーとして1980年にアルマンサに設立されました。
ペルティニは、美しいフォルムと大胆なデザイン性、そしてデザイン性の高さの中で価格帯が非常に手ごろであるという点が人気の理由です。
スペインだけでなく、フランス・イタリア・日本へと輸出も盛んに行っています。
ブランド全体としては男性靴よりも女性靴の方が多く、メインとなっています。
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ペルティニは同じくアルマンサ地方のブランドとして有名な、Cordwainer(コードウェイナー)と同じオーナーが経営している、いわば姉妹ブランドというのは意外と知られていないお話です。
Cordwainer(コードウェイナー)のほうが、価格帯のスタートが3万円台後半となるために、作りそのものや革質の良さはコードウェイナーのほうがいいです。
しかし、ペルティニがただ安いだけなのかというとそういうわけではありません。
例えばこの靴をご覧ください。
価格帯こそコードウェイナーと同じですが、良く見ると手縫いのパートが必要となる、オパンケ製法によって出来ています。
オパンケ製法で有名なスペイン靴というと、マグナーニが有名ですが、それを遥かに上回る圧倒的価格安がウリです。
ペルティニはファッションブランドとしての靴の展開がとても上手なのです。
しかもクリアランスものになると、オパンケ製法ながら、3万円台も切るという恐ろしい価格設定です。
もちろん、縫合がうんと綺麗というわけではありません。値段なりの部分はあります。
なんでもそうですが、安くていいものなんていう旨い話はこの世にそうありません。
ですが、本格靴になれていない方、これから革靴の世界に飛び込んでいきたいという方、リーズナブルな価格の靴を多く揃えて楽しみたい方などにはうってつけのブランドといえるでしょう。
ホールカット×オパンケという少々珍しいデザインの靴もあります。
デザインそのものが非常に華やかですし、色味をみても、ムラ感などで芸術的な雰囲気を出しているので、履いていてワクワクするような靴に仕上がっています。
ローファーもロングノーズですね。
ここ最近のイギリス・アメリカ推しのデザインに飽き飽きしている人にも向いている靴といえます。
学生ではこんな形のローファーは履けませんから、スラッとしたローファーを履けるのも大人の特権といえるかも(笑)
実直なバーウィックとデザインのペルティニ。
私の中では、2大初心者向け本格スペイン靴といったところです。
ファッショナブル・インポート・グッドプライスのラテン靴といったら、このペルティニから靴を探してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。