北海道では6月だというのに雪が降ったようですね。
しかも路面が雪化粧になるほど。
しかもつい1週間前は30℃近くの真夏日を観測していながら、雪が降るくらいに気温が下がるということもなかなかに考えにくいですが、これでは衣替えもままなりません。
北海道や沖縄で暮らすのは大変だなぁ。。。
もう6月ですから、そんな北海道以外の地方ではほとんどがクールビズ期間に入り、ノータイ姿の日々が続いているのではないでしょうか。
クールビズ期間中のノーネクタイ、ノージャケットという格好、楽で慣れてしまうと、これほど簡単でいいものはないと思い始めますが、どうにもしっくりこない、という人もいることだと思います。
スーツはネクタイを着用することが前提。
ワイシャツもボタンダウンなど一部のスタイルを除いて、ネクタイを結ぶのが前提となっている構造。
いざノーネクタイのままジャケットを羽織ってもしっくりこないというのは当然なのです。
とは言え、日本の夏は暑い。
湿度が高いため、汗を出しても空気中に水分が含まれているため、全く汗が気化せず、空気への放熱ができなくなります。徐熱効果を果たす役割である汗も皮膚に残ったままで、ベタベタと気持ちが悪くなります。
そうはいってもいざというときはジャケットを羽織るものです。
私が取り入れているのはポケットチーフを指すことです。
ノーネクタイの状態でも、ネイビーのジャケットにポケットチーフを指すだけで全体が引き締まって見えるので大変重宝しています。
日本のサラリーマンでポケットチーフを指しているのは珍しいので、私も仕事の場ではじめてスーツにポケットチーフを指すのはとても恥ずかしかったのを覚えています。
なぜ恥ずかしいと感じるのでしょうか?
それは周りの人がやっていないから
という単純明快かつ、つまらない考えからきているものだと考えています。
実際に取り入れると見た目の引き締まった感じと、ちょっとした汚れなんかをぬぐうことの出来るポケットチーフは大変実用的で便利なものだと気が付くはずです。
目次
スーツの胸ポケットはポケットチーフしか挿してはいけない
諸説ありますが…
スーツにはもともと胸ポケットというのはついていませんでした。
最初に胸ポケットがつけられたのはスーツではなく、チェスターフィールドコートだったそうです。チェスターフィールドコートの胸ポケットには革の手袋を指して収納するためのものだったようです。
19世紀末、当時の紳士たちは女性が手に持つハンカチを、自分たちも持ち歩きたいと考えるようになります。そこで登場したのが、チェスターフィールドコートにつけられた胸ポケットをスーツにも取り込むということ。そしてその胸ポケットにポケットチーフを挿すようになったのです。
ポケットチーフは装飾衣装であるのと同時に実用的なハンカチとしても機能していたのです。
映画なんかで胸に挿しているポケットチーフを取り出して、ハンカチとして女性に差し出す姿こそ本来のポケットチーフの使われ方なのです。
今でもポケットチーフは無造作に扱い、時に鼻をかむくらいの扱いでいい、という原理主義的な意見をお持ちの方もいますが、それはそれで一理あると思います。
個人的には鼻水にまみれたチーフをスーツの一番目立つところに挿すのは嫌ですが(笑)
そのため胸ポケットはポケットチーフを指すためだけに存在しているといえます。
ポケットチーフ以外は入れてはいけないのです。
間違ってもスマートフォン、首から下げる社員証、小銭なんかを入れる場所ではありません。
ポケットチーフを入れる程度の強度しか胸ポケットにはありませんので、スマートフォンなんかを入れたら、胸周りの生地が伸びてしまい、スーツが型崩れしてしまいます。
衣装的側面からだけでなく、モノとしての機能性を考えた時にも、スーツの胸ポケットにはポケットチーフしか入れてはいけないのがわかります。
スマートフォンを常時胸ポケットにしまっている人のスーツをみると、胸周りの型崩れによって完全にスーツのバランスがおかしくなっていて、スーツ全体の印象を大きく損ねてしまいます。
まずは白無地の麻のポケットチーフを挿してみる
実際にポケットチーフを挿してみようか?と思った時、まずはどんなものから入るといいのでしょうか?
この問題に対して、私は「白無地の麻のポケットチーフをまずは使ってみては?」と答えます。
|
麻のポケットチーフはシルクと違い、光沢感がないために、浮ついた印象もなく誠実な雰囲気に漂います。
冠婚葬祭の厳格な場で、準礼装以上の服装を求められる時はシルクではなく、麻のものを使うのが正当である、と紹介している専門誌もあります。
またシルクとは違って、生地にハリとコシがあるため、型崩れせずにつけていれられるというメリットがあります。
最も控えめかつ、どんな服装にも取り入れやすいポケットチーフの挿し方であるTVフォールドは、生地の柔らかいシルクでは型がすぐに崩れてしまうためできません。
麻だからこそ出来るのです。
麻は丈夫な素材で、速乾性もあるので、デイリーユースするのには最適です。
いずれポケットチーフについても詳しくお伝えしていきますが、まずその触りとして今回の記事投稿とさせていただきます。
まずは白麻のポケットチーフ!これだけ頭の片隅に入れていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。