CARMINA(カルミナ)を徹底解説! 靴は美しくタフであれ

ちょっと日をおいての投稿になりました。

実は輝けライフ!とは全く別のジャンルの新しいサイト作りをしていて、そっちの立ち上げに時間がかかっていました。

人間体はひとつ。あっちを立てればこっちが立たず。並行して作業するのは難しいですね~。

さて、つい先日投稿したのチャーチの記事を書いている際に、チャーチのラストを思い起こしていたのですが、本当にたくさんのラストがあるな~と感心しながら、まだまだ紹介しきれていないことがまだまだたくさんあると確信しました。

チャーチというブランドひとつをとってもこの有様ですから、超有名ブランドであっても、まだ紹介すらしていないというものもまだまだあるんですよ。

今回は以前コメントでもリクエストのあったカルミナの靴を紹介したいと思います。

目次

CARMINA(カルミナ)の歴史

CARMINA(カルミナ)はスペインの一大靴生産地として知られる、マヨルカ島で生まれたブランドです。

創業者はホセ・アルバラデホです。あのアルバラデホやヤンコといったスペインの優良靴ブランドを数々輩出してきた凄腕の職人です。

1961年にYANKO(ヤンコ)を立ち上げると、一躍スペインシューズメーカーのトップに躍り出て、順調に業績を伸ばしていきました。

1997年に転機は訪れます。高級靴を求める声が高まりホセ・アルバラデホは妻と子供達とで生まれ故郷のマヨルカ島で新しいブランドを立ち上げました。

それこそがCARMINA(カルミナ)だったのです。世界に通用する靴を作る事を掲げたのです。

なお、ブランドネームはホセ・アルバラデホの妻の名前から命名されました。カルミナ・アルバラデホということです。現在、スペイン国内に7店舗(バルセロナ、ビルバオ、ヴァリャドリッド、パルマ・ディ・マヨルカ、マドリッドに3店舗)、2003年パリに1店舗、2010年バルセロナ、2015年シンガポール、2017年ニューヨークと世界中に販路を拡大しています。

カルミナの主要ラスト(木型)

カルミナ(CARMINA)は「世界に通用する靴作り」を信念に据えた、スペインのシューズメーカーです。

FOREST

CARMINAの様々なラストのベースとなったもっとも初期のモデルです。このクラシックで流行を問わないフォルムです。甲周りは標準、前足部に少しゆとりがあります。ラストは指周りにゆとりを持たせたラウンドトウが特徴です。カルミナ社創設時から使われているロングセラーラストです。

RAIN

セミスクエアトウのRAINは、バランスの良い足入れ感でエレガントなドレススタイルからセミスポーツなデザインまでカバーするオールマイティーなラストです。

セミスクエアトゥのエレガントなルックスを持ちます。甲とトウ周りのバランスがよく、クセも少ないです。

ROBERT

ROBERTもカルミナ社創設当時から使われているロングセラーのラストです。ROBERTはFORESTのアップデートバージョンで、ちらのほうがやや甲が低めでトウのフィットもスマートになっています。、現代人の足には合いやすいでしょう。シングルソールで使われることが多いラストです。

SIMPSON

ベストセラーラスト RAIN をベースに作られた美しいスクエアトウのラストです。もっとも使用頻度の高いラストの一つです。長く伸びた前足部は RAIN よりやや細めで、よりエレガントなシングルレザーソールのモデルに好相性です。

INCA

やや細身でロングノーズなラウンドトウのラストです。とてもシャープな印象ですが、甲と捨て寸も十分あり、トウ周りにはしっかりとゆとりがあります。

カカトの部分も小ぶりに作られているため、カカトが小さく、いつも足が浮きがちだという方にはピッタリのラストです。

DETROIT

幅広でごつごつとしたスタイルの靴に用いられるスクエアトウです。

甲周りがゆったりとしているため、コンフォートなフィッティングが特徴です。

ALCUDIA

アーモンドトウのシャープなフォルムが魅力的なラストです。甲とウェスト周りが絞られているため、見た目だけでなく、履き心地もピッタリとしています。ドレッシーで高級感溢れるドレスシューズが作られます。

UETAM

スマートなローファースタイルに合わせたナローなラウンドトウが特徴です。

甲周りで抑えがきかせ、ホールド感を高めています。踵も標準的な細さのため、日本人でも履きやすいかと思います。

カルミナの魅力

カルミナの魅力は何といっても、ラテンの感性が作り上げるシャープなシルエット。そしてスマートなシルエットにたがわぬピッタリとしたフィット感です。

以前は、スペイン靴ということで、イギリスやイタリアの靴と比べて、比較的安価だったのが魅力だったのですが、近年の革の値段の高騰などによって、価格帯はクロケット&ジョーンズとチーニーの間くらいに収まるようになりました。大体72,000円前後ですね。

カルミナの靴が価格を抑えないのには、ブランド設立当初に掲げた「世界に通用する靴作り」の信念を曲げない為です。

製法は耐久性のあるグッドイヤーウェルト製法、デザインはイタリアにも負けない流麗なシルエットをもったシャープなデザインという美味しいところを2つもった靴なのです。

甲革もアノネイやイルチアといった上質な素材を使っています。

このラストRAINを使ったストレートチップも美しいですね。

レベルソ仕立てで作っており、そこがやはりイギリス靴系のグッドイヤーウェルト製法の靴と大きく異なるポイントです。

また、同じくスペインの靴であり、大本は一緒のところからスタートしているヤンコの靴とも、その趣はずいぶん違います。

美しく、そしてタフ。

そんな靴を探している方にカルミナの靴はおススメです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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