先ほどちょっとした手違いで、受け身もとれずに転び、顎を自宅の床にしたたかに打ち付けてしまいました。
約1メートルほどの高さから垂直に落ち、顎を打ったのので、しばらく起き上がれませんでした。顎が外れたかと思いました。
フラップジャックを受け身をとらずに顎からいったらこうなるんだろうな~という印象。
自分がレスラーなら間違いなく3カウント入っている状態です。
人間、あごは本当に急所だということを思い知りました…。プロレスラーってすごい…。
さて、今回の記事は久々に靴のお手入れの紹介をしていきたいと思います。
テーマは鏡面磨きについてです。
その中でも鏡面磨き初心者に起こりやすい失敗事例と、その対処方法についてお伝えしてきます。
それは一部だけ鏡面磨きがかからないというトラブルです。
革靴が好きな人は鏡面磨きに一度はトライしたことがあるのではないでしょうか。
つま先がピカピカになるので、パリッとした印象になります。
お好みによってはカカトを磨いたり、全体的にうっすらとワックスをかけて、全体的に光らせる方もいらっしゃいます。
しかし、鏡面磨きというのはかなり練習が必要で、自分なりのコツというものをつかまなければいつまで経っても磨き上げられるものでもありません。
ましてや、鏡面磨きをするためのワックス(ポリッシュ)を買ってきて塗ったくれば光るというものでもないので、これが厄介といえば厄介です。
鏡面磨きを専門で教えてくれる教室などほとんどなく、靴屋に直接聞いても、その場だけではなかなか体得できない技術でもあるのです。
輝けライフ!では以前鏡面磨きのやり方を全解説しましたので、その時の記事もご参照ください。
そして靴磨き初心者が失敗を起こしやすいのが、一部分だけ鏡面磨きが乗らなくなってしまう現象です。
まるで円形脱毛症のように円形に、そこだけワックスが剝げて、いくらワックスを塗っても縫っても革にワックスが埋まっていく感じがない状態です。
まさに靴の円形脱毛症のような状態です。
こうなってしまうのにはいくつか理由があります。
どういった理由で、このような状態になってしまうのでしょうか?
目次
革靴の一部分だけ鏡面磨きが乗らない理由
一部分だけ鏡面磨きが乗らない理由はいろいろ考えられますが、大きな要因はこの2つだと思います。
革に水分が含まれている
革そのものに水分が含まれてしまって、油が浸透しなくなってしまっている状態です。
鏡面磨きが一部だけ乗らない理由の多くがこれによるものではないかと思っています。
下地の層となるワックスが十分に乗らないうちに、水をたらしてしまうと、ワックスが水を弾く前に革の方に水分が含まれてしまい、革がふやけてしまいます。
これはデリケートクリームで適度な保湿をした、という状態と異なります。
その部分だけワックスがけをしても、いつまで経ってもザラザラとした質感になっています。
この時に汚れがついているのではないかと、無理やり汚れを落とすように擦ってしまいがちですが、力を込めて革を擦ると今度は革を痛めてしまいますので厳禁です。
もし銀面を傷めてしまうと、再び鏡面磨きをすることは非常に難しくなってしまいます。
革に水分が含まれている状態かどうかを確認するのは非常に簡単です。
そのワックスが乗らない部分とワックスを塗っていない部分を触って比べ、乗らない部分のほうが湿り気があるようであれば、革に水分が含まれている証拠です。
こういう時は焦って磨いても大抵いいことはありません。
前のワックスなどの汚れが取り切れていない
これも多い理由です。
ワックスを大量に使って光らせている方にありがちです。
ブートブラックのハイシャインクリーナーのような、ワックス専用のクリーナーを使っても、ワックスが落とし切れないほどワックスが乗っかってしまった状態で、鏡面磨きをするとワックスで埋まっている部分と埋まり切っていない部分でムラが出てしまいうまくいかないというパターンです。
また、水が多いのと汚れが取り切れていないという複合式のパターンもあります。
こういう時はいったいどのようにすればいいのでしょうか?
この問題の対処方法
基本的に革が湿っている場合は、いくらやっても革にワックスが乗っていきませんので、しばらく時間をおいて、汚れなどを全て落としてから、もう一度やり直すというのが一番いい手です。
どんなに焦っていても、2時間ほど置いて、革から水分が抜けるころを見計らって、最初からやり直しましょう。
出来れば丸2日ほど置いて、革から余分な水分が飛んだ状態でトライしなおした方がいいでしょう。
ミラーグロスを使う
汚れも落とし切れていない場合は、ガチガチのワックスを使って、古いワックスを落としていきます。
そこで私はサフィールが最近新商品として発売したミラーグロスを使います。
水をほとんどつけずにミラーグロスを使って優しく、力をいれないで磨いていくと、そのワックスが乗らない部分だけ、ケシカスのようにワックスがポロポロと落ちていきます。
しばらくして、ケシカスのようなワックスのカスが出なくなったら、ここで初めて水を一滴たらします。
そうするとまた鏡面磨きができるはずです。
俗にいう「ワックスでワックスの汚れを落とす」という方法ですが、このミラーグロスを使うとそれが簡単で、リカバリーもしやすいということをこの前試して実感しました。
また、ミラーグロスであれば、革の目をつぶすのにも最適なので、多少失敗を繰り返して革に湿り気が残っていても、革の目をつぶしてくれるほどミラーグロスは強力なワックスだと思います。
※今回はリカバリー後の写真を取り忘れてしまいました。申し訳ありません。このあと見事に光り輝いてました。
これ以外の方法、問題発生の原因もぜひ教えてください
私自身、鏡面磨きをそんなに行わないので、知識がそんなにありません。
そのほかにもこれだからワックスが乗っからないという理由にお気づきだった場合は当記事にコメントをお寄せください。
また、他にもこの革靴の「円形脱毛症」への対処方法がある方はぜひ教えてください。
私自身、そんなに鏡面磨きが好きではないので、ほとんど鏡面磨きを失敗したこともありません。
いつも当サイトを楽しみに見ていただいているお客様のもお知恵を拝借できればと思います。
最後に一番大切なことは…
まずは靴にワックスが乗らないからと焦らないことです。
これが鏡面磨きに失敗したときの最善の対処方法です。
決して焦らないことです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
初めまして。
情報量、熱量が多くて良いブログですね。
少し前の記事へのコメントで恐縮ですが、円形脱毛症、私は銀浮きが原因でした。
キッチンペーパーを湿らせてトウを包み、一晩置いたのちステインリムーバーで汚れを取った後に磨きを再開したら見事に光り出しました。
ご参考までに。
ペイ様
コメントありがとうございます。
そのようなコメントを頂き、恐縮です。
情報提供ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。