2019年の春夏はどこまで、タッセルローファーが息を伸ばすか…それが気になっているのです。
タッセルローファーは定番といえば定番ですが、履き方をひとつ間違えるとどうしても子供っぽくなるところが、気になって仕方がありません。
そこで気軽にタッセルローファーを大人っぽく見せるために、人気があったのがスエードのタッセルローファーです。
ここのところタッセルローファーと言えばこのモデル、とみんなが口をそろえて言うクロケット&ジョーンズのキャベンディッシュ。
このキャベンディッシュからもスエードタイプが出ています。
ただのカーフでは、学生のローファーと代わり映えのしないところを、スエードにするだけでこなれた雰囲気に魅せることができるという点がスエードの良さです。
何よりも学生の靴でスエードというのは、まずあまり連想で出てきませんから、視覚的にもわかりやすいですよね。
スエードのタッセルローファーは今からおおよそ4~5年前に特にフューチャーされた気がします。
しかし、一般的な層からすると、眩しい日差しが照りつける夏場に、スエードの靴はいかにローファーと言えど暑苦しく感じるのでしょうか(私は全然そのように感じないのですが)、ここ2年ほどは普通のスムースレザーのタッセルローファーにまたスポットが当たるようになり、今もその流れは続いているような気がします。
私は常々言っていますが、このタッセルローファーの流れに正直飽きを感じていて、猫も杓子もキャベンディッシュかオールデンというのに、どうにも面白味を感じないのです。
そんなことを会社の同僚に話していたら、「トレンドの逆張りばかりをしているだけじゃないのか?」と言われました。
「なるほど、そんな見方も確かに出来るな」と私も素直に感じました。
そこで考えました。
「自分で飽きを感じているアイテムをどうやったら、また新鮮味を感じて履けるだろうか?」と。これはここ1週間の自分のテーマでありました。
そこで色々と着こなしのところから変化をつけるだとか、ラストを変えるだとか、色んなことを考えたのですが、最終的な答えは意外とシンプルなところに落ち着いたのです。
それが素材を変えたものを履く、ということでした。
スエードでもなく、スムースレザーでもない、となるとエキゾチックレザーが良いのだろうか?とあれこれ考えましたが、これまた答えは意外と単純なものでした。
「グレインレザーのタッセルローファーってあんまりみないな?」ここが全て。
そして、探してみたところ…。やはりプロの方々はすごいですね。こんなニッチでなかなか手が届かない痒い所を丸く収めてくれるショップがありました。
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「粋な着こなし」さんが別注で作った、クロケット&ジョーンズのキャベンディッシュ。
ペブルグレインレザーというものを使ったグレインレザータッセルローファーです。
販売店のコメントにはこのようにあります。
使用されている革は、厳選された牛革を丹念に鞣した後、染色し、非常に細かい泡状のシボを型押しし、
薄く染料を塗って透き通るような艶を出し、最後に職人が磨きをかけたペブルグレインレザーになります。
麦粒状の型押しがされたスコッチグレインレザーよりもシボが浅くて細かいので、ブリティッシュな雰囲気の
グレインレザーでありながら朴訥としすぎず、品のある見た目でコーディネートしやすいことが特徴です。
スコッチグレインレザーよりも若い牛革が使用されているため、モッチリとした弾力があり、やわらかくて
足に馴染むのが早く、足を包み込むようなフィット感が得られます。表面の染料が薄く、履き込むにつれ
色の深みと光沢が増してくることも特徴です。傷や汚れ、雨に強いというグレインレザーの長所を活かしつつ、
品があってスーツの足元にも馴染むという、別注モデルに用いられることの多い素晴らしい革です。
なるほど若い牛革を使っているという点、そして細かな粒のグレインレザーというのがポイントですね。
グッドイヤーウェルトのローファーであれば、出来る限り柔らかい素材であってほしいという点にもグレインレザーはその要望に応えてくれます。
タッセルローファーはコインローファーよりもエレガントな趣のある靴なので、外羽根のフルブローグに使われるような、粒も大きく荒々しいグレインレザーでは、少々野暮ったくなりすぎて、雰囲気を損ねるだろうな~なんて思っていたのですが、このペブルグレインレザーであればそういったこともないようで安心できますね。
また、グレインレザーは秋冬にもマッチするので、足元が軽く感じやすいローファーでも着合わせ次第で十分冬場にも活躍できそうなところがいいところですね。スエード以外でも、考えてみればグレインレザーを使えばそういったことが可能じゃないか!と思った次第です。
完全に盲点でした。灯台下暗しとはこういうことを言うのでしょうか。
タッセルローファーが好きな方で2足目は変化をつけたいという方、他の人と違いを見せたいという方、私のようにタッセルローファーに飽きを感じていた方、もちろんタッセルローファーに初挑戦という方にもおすすめな1足です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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