サイドエラスティックシューズ スリッポンだけどフォーマル?その使いやすさ抜群です

人間一度楽や旨味を覚えると、抜け出せなくなるものです。

これは多くの方にとって、靴でも同じことが言えるようです。

間違った革靴の選び方+スニーカーの柔らかさが相まって、スニーカー=革靴以上の履物という図式が出来上がってしまうようです。

仕事場でスニーカーの着用が許されると、もうスニーカーばかりの生活になってしまうそうです。

…そのようにお取引先の方がおっしゃっていました。

私は履き慣れた革靴ほどスニーカーより履きやすいと思うものはないと思っているので、この辺りは真っ向から意見が対立してしまいます。

確かに革靴は硬い。靴紐もちゃんとほどかなきゃ履けないし、面倒くさい。

たぶん多くの方は、靴紐をきちんとほどいて脱がず、履くときに結ばないのでしょう。

ジャストサイズの革靴というのは、「靴紐をほどかずには脱げないですし(無理やり脱ごうと思えば脱げますが)、結んで完璧なフィッティングを得ることができるようになっているもの」です。

ですから、世の中のほとんどの人は間違った革靴の選び方をしたまま、ずるずると社会人生活を続けてしまっているのです。もっと多くの方に、革靴のことを知っていただきたいと強く思います。

ビジネスカジュアルだのなんだのと言いますが、ビジネスの場でどちらの靴が選ばれるのかと言えば、最後に勝つのは絶対に革靴です。気品が違いますからね。

さて、こんな御託を並べても、革靴の着脱が面倒に思う人は絶対にいるはずです。

私自身ローファー、モンクストラップシューズなど、2周3周と自分の中で靴のブームを楽しんできて最後に行きついたのは紐靴です。

連日紹介していますが、外羽根のプレーントウシューズというのが履きまわしがしやすくて、こんなに良いものだったかと自分でも唸っているほどです。

特に2アイレット、3アイレットのエッジが効いたプレーントウシューズ。キャップなどが入らない分ロングノーズに見えるけれど、とんがり靴には見えない絶妙な靴。

紐靴であれば、この2アイレット、3アイレットの靴がおすすめです。5アイレットなどの靴と違って、紐を緩めたりするのが非常に簡単なんです。

しかし、これらの靴まで履くのが面倒となってくると、モンクストラップシューズくらいしか出てこないのですが…

いや、もうひとつ秘密兵器があるんですね。それがサイドエラスティックシューズです。

目次

サイドエラスティックシューズとは

サイドエラスティックシューズとは、名前のとおり靴の履き口回りの両サイドにエラスティック(伸縮性のゴム)が付いている靴で、簡単に脱ぎ履きができるスリッポンシューズのことです。

革靴の世界的狭義に基づけば、紐靴と同格くらいに見えるフォーマルなスリッポンシューズのことを指します。

では、いったい具体的にどんな靴を指すのでしょうか。

ヤンコ サイドエラスティック ブラック (YANKO 14187 BLACK)
価格:45360円(税込、送料無料) (2019/4/17時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

楽天で購入

はい。これがいわゆる「サイドエラスティックシューズ」です。

サイドエラスティックシューズの多くがセミブローグのスタイルになっていたり、フルブローグのスタイルになっています。

サイドのエラスティックとデザイン的にも同調します。

セミブローグやフルブローグのサイドエラスティックシューズはイギリス靴に良く見受けられるスタイルの靴でして、非常にクラシックであり、ただのコインローファーやタッセルローファーに比して落ち着いたビジネスシューズとして機能するのを感じることができます。

そのカチッとした印象は、ジャケパンの種類によってはもてあそんでしまうほどで、やはりスーツのときに合わせていただくのが着合わせとしてはベストなように思います。

「レイジーマン」とは

サイドエラスティックシューズの中でも、特にビジネスシューズに適しているのが、「レイジーマン」と呼ばれるサイドエラスティックシューズです。

レイジーマンとは怠け者の意味なので、そういう意味ではローファー=怠け者と同じなのです。

レイジーマンはまさしくイギリス靴に由来する靴で、イギリスのチャーチル元首相がアンソニー・クレバリーでビスポークした靴でも有名です。

本家本元アンソニー・クレバリーの既製モデルではChurchil(チャーチル)と名付けられているほどです。

このレイジーマンシューズの特徴と言えば、第一がダミーレースが施されていることです。

このダミーレースは革で作られてます。この革製のダミーレースがついていれば、まずレイジーマンシューズといって差し支えないでしょう。

人によっては原理主義的に、「レイジーマンシューズとはフルブローグであり、そのフルブローグの意匠もダミーレースと同じ考え方で、イミテーション、つまり革の縫い合わせをしないでステッチワークだけでフルブローグをデザインするものだけを指す」と考えるそうですが、これではアンソニー・クレバリーのチャーチルしかレイジーマンと言わないのと変わらないと個人的に思うので、あんまり気にしなくてもいいでしょう。

やはりレイジーマンというのはダミーレース付きのサイドエラスティックシューズという解釈で問題ないかと思います。

普通のサイドエラスティックシューズよりも紐の意匠がつくことによって、よりカチッとした印象になりますので、私だったら絶対にスーツにしか合わせません。

フルブローグのレイジーマンシューズも、普通のフルブローグシューズよりも妙にフォーマル感が漂うのはいったい何なのでしょうか。

チャーチル首相がかつてこの靴を履いて活躍したからなのでしょうか。

脱ぎ履きは楽ちんだけれど、背筋が伸びる靴は、この靴以外にないかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

スポンサードリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする