先日お伝えしたように、チーニーはイングリッシュカジュアル、イングリッシュミリタリーを感じさせる靴を作ることに長けたブランドです。
特にチーニーのアビエーターコレクションは忠実にアビエーターシューズを再現したりなど、嗜好性だけでなくブランドとしての技術力も感じられる靴も発表しています。
→チーニー アビエーターコレクション 日本限定モデル シェルビーはこちらから
そしてチーニーにはカントリーシューズで有名なトリッカーズにも負けない、重厚感あふれるカントリーシューズも得意としています。
それが今回紹介するAVON(エイボン)です。
目次
AVON(エイボン)
チーニーのエイボンは、奇をてらわないカントリーシューズです。
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グレインレザーを使っているため、武骨さが増し、ジーンズなどのカジュアルスタイルにマッチします。
チェスナットカラー(ライトブラウン)はカントリーシューズの定番です。黄味が強すぎず、少し焦がしが入ったアンティーク調になっているため、足元が浮きすぎることもありません。
グレインレザーは雨に強く、厚みもある堅牢なレザーです。
雨に強いのはアッパーだけではありません。ソールにコマンドソールを使っているため、ダイナイトソールやビブラムスタッドソールより、さらに屈強なソールになっています。また、見た目もよりカジュアルな印象を強めているため、変にスマートな感じにならないよう工夫も施されています。
個人的なポイントは、ちょっと珍しいチーニー独自のメダリオンです。メダリオンの形はブランドやモデルによって大きく変わります。
例えば、エドワード・グリーンのカドガンに使用されるメダリオンも一目見れば、エドワードグリーンの靴とわかる特徴的なメダリオンですが、このエイボンに使用されているメダリオンも分かる人が見れば、すぐにチーニーの靴とわかる、さりげないアピールポイントとなっています。
コマンドソールはイギリスのITSHIDE(イッツシェイド)社を代表する製品です。もともとは登山ブーツ用のソールとして1940年に登場したもので、よくトリッカーズにも採用されるラバーソールです。
分厚く、冬は厚みによって地面から離れるため、寒気もシャットアウトします。ギザギザと刻み込まれたソールの溝はトレッドパターンといい、この仕様によりグリップ力を高めています。イギリス陸軍に軍用ブーツのソールとして大量に納入され、実際に使用されてもいます。
グレインレザー×コマンドソールはそのままだと、カントリー感、ミリタリー感が強く前面に出て使いずらくなってしまいます。
このカントリー感、ミリタリー感をうまく調整し、チーニーらしい使いやすい雰囲気に仕立て上げている秘密は、これから紹介するラスト12508にあります。
ラスト12508
このラスト12508は、チーニーがチャーチ一族によって、買い戻され、プラダグループを抜けた2009年に制作されました。
独自ブランドとして、再び舵を取り始めたチーニーの並々ならぬ意欲を感じさせるラストです。
ラスト12508はチーニーのカジュアルラインに採用されるラストで、イギリス、イタリア、フランス、ドイツ、ベルギーなど、世界的にもベストセラーのチーニーの中でも人気の高いラストです。
人気の秘密は「バランス」です。
ノーズはやや長めで、現代人の足長に合いやすいに出来ています。ウィズも広めのため、日本人の幅広の足には好相性です。
ヒールカップは深めで、履き口を狭くすることによって、足をホールドさせています。
簡単に言うと、ボリュームがありながらもバランスの良いフォルムが、従来のカントリーシューズにはないデザインと履き心地を生み出しているのです。
特にノーズが長いことにより、指周りが楽になる点が嬉しいですね。
使いやすいカントリーシューズをお探しの方にピッタリなモデルです!ぜひ試してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます。