Alfred Sargent/アルフレッド・サージェントを徹底解説!

ここのところ、チーニーを推す記事が多かったですが、忘れてはならないイギリス靴ブランドがあります。

それがAlfred Sargent(アルフレッド・サージェント)です。

アルフレッド・サージェントは中堅イギリス靴ブランドとしての認識が強いブランドですが、その実力たるやチーニーを凌ぐレベルで、エクスクルーシブラインになると、クロケット&ジョーンズのレギュラーラインのものよりも革の質の良いものを使っていて手が込んだ作りになっています。

値段と質のバランスは個人的にはチーニー以上と思っています。

現在はフランスの会社の傘下になっています。このことが関係しているのかどうかわかりませんが、日本国内においてはあまりイギリス靴ブランドの中で目立たないブランドです。100%イギリス靴がいいのでしょうか?そんなこと言ったらジョン・ロブこそフランスのブランドじゃん、って思うわけですが。

とにかく値段と質のクオリティが素晴らしいこのアルフレッド・サージェント。今回はアルフレッド・サージェントというブランドを徹底解説致します!

目次

アルフレッド・サージェントの歴史

アルフレッド・サージェント社の設立は1899年です。

1870年代から90年代は、今も名を馳せている多くのイギリスのシューメーカーが生まれた時代です。

アルフレッド・サージェントはその最後の年代に誕生しています。

現在の経営者である、ポールとアンドリューのサージェント兄弟の曽祖父にあたるアルフレッド・サージェント氏とその息子であるフランクとハリーが創設したブランドです。

ア ルフレッド・サージェント社は、イギリスの靴の聖地ともいわれるロンドンの北およそ 100km、電車で40分ほどに位置するノーザンプトンにあります。

靴の聖地ノーザンプトン。本当に靴づくりで盛んな街ですね。英国で生産される靴の8割 がノーザンプトンで作られているというから驚きです。

さて、アルフレッド氏は会社創設の16年後の1915年に、現在まで続く工場をRushden(ラシュデン)に建設しました。

まだ、ガス灯がともる時代に、この新工場の設備は画期的なものでした。最新の機械と電気設備を行わなければ、需要に追いつかないという背景もあったそうです。

1940年代には、アルフレッドの孫のデリクが入社し、1960年代には今の経営者であるポールとアンドリューが加わります。

ラルフ・ローレンやポール・スミスなどの著名ブランドのOEMを手掛けており、一流ブランドから生産を委託されている点を見ても、その実力の高さをうかがい知ることができます。

さて、このアルフレッド・サージェントですが、自社ブランドは3つのラインから構成されています。

その3つのコレクションラインの特徴を見ていきましょう。

3つのコレクションラインがあります

①ハンドメイドライン 

アルフレッド・サージェントの最上級ラインです。

そのクオリティはクロケット&ジョーンズのハンドグレードを越え、エドワード・グリーンに比肩するほどのクオリティの高さです。

木型とデザインは、クラシカルなイギリス靴、というよりもよりモダンな印象です。

ソールもヒドゥンチャネル仕様の半カラス、ベベルドウェスト仕上げ。

ビスポークシューズを意識した一品となっています。

革は独のワインハイマーなどの一流のタンナーから、さらに選りすぐった素晴らしい革を使っているのが特徴です。

残念なことに日本では扱っているところがほとんどないので、お目にかかる機会は極端に少ないです。個人輸入に自信のある方は、本国のホームページで問い合わせみるといいかもしれません。

②エクスクルーシブライン

こちらはアルフレッド・サージェントの上級ラインです。

革は独のワインハイマー、仏のアノネイ、そして伊のゾンタといった、いずれもその品質の高さで名高いタンナーの革を使用した贅沢なラインです。

ソールはヒドゥンチャネル仕様。同じ価格帯のチャーチやクロケット&ジョーンズのレギュラーラインと作り込みを比較してみると、全く劣っておらず、特にクロケット&ジョーンズのレギュラーラインよりも、よっぽどしっかりしているといったのが、私の素直な感想。チャーチも品質がなだらかに下降しているので(広告にモデル使ってる場合じゃねえぞ)、チャーチにも匹敵するレベル。いや、ヒドゥンチャネル仕様になっている分、こちらのエクスクルーシブのアルフレッド・サージェントのほうが手間もかかっていていいのかもしれません。

③レギュラーライン

かつてのアルフレッド・サージェントというと、イギリス靴入門編といった感じで、軽く見られていた時代もありましたが、その時代はとっくに過ぎていると思います。そんな中でかつてのアルフレッド・サージェントと同じようにこなれた値段で、取っ掛かりやすいのがこのレギュラーライン。

価格帯としては4万円~5万円代。さすがにヒドゥンチャネル仕様とはいきませんが、初めてインポートシューズを買う、という人にも最適なコレクションです。品質も良く、日本国内の同じ価格帯の商品と比べてもそん色はないと思います。

 特筆すべきは革と作り込みと価格のバランスが高次元でまとまっていること

アルフレッド・サージェントの特徴は、エクスクルーシブラインに凝縮されているように、使用している革が高級で、質感も申し分ないものでいて、かつ作りの仕上げも丹精だということです。それでいて、価格はクロケット&ジョーンズのレギュラーラインと同等。

クロケット&ジョーンズも素晴らしい靴なのですが、アルフレッド・サージェントのエクスクルーシブラインはその素晴らしさを上回るように、質と価格のバランスが高次元でまとまっています。

コスパが高い、という言葉が安っぽく聞こえるほど、その内容の充実ぶりに感動していただけるはずです。

アルフレッド・サージェントの推薦3モデル!

そんな魅力たっぷりなアルフレッド・サージェントですが、このアルフレッド・サージェントの中から推薦モデルを3つに絞り紹介していきたいと思います。やはり、「今の」アルフレッド・サージェントの良さを肌身で知っていただくには、エクスクルーシブラインが最適。今回はエクスクルーシブラインから選んでみました。

①Armfield(アームフィールド)

エクスクルーシブラインに搭載されているラスト109を使用したストレートチップです。エクスクルーシブラインの顔でといったところでしょうか。

オーソドックスで、基本中の基本であるストレートチップ。

ラスト109は小指側が外から内へとグッと絞った形状は、クラシカルながらもエレガントなエッグトウを実現させている美しいラストです。カカト周りのホールド感も良く、グッドイヤーウェルト製法によって作られたソールが馴染んで返りがついてくれば、その履き心地はより良くなっていくでしょう。このラストによって作られるストレートチップは本当に美しい。

うねりがきちんと出ているので、、良く革がラストに釣り込まれているのがわかります。

サイズ感は通常のイギリス靴と同じくらいの感覚で問題ないと思います。チャーチの173ラスト、クロケット&ジョーンズの337ラストが7.5であれば、同じ7.5サイズで問題ないでしょう。

→アルフレッドサージェント アームフィールドについて詳しくはこちらから

②Ramsey(ラムゼイ)

同じくエクスクルーシブラインのダブルモンクです。

アルフレッド・サージェントらしさとダブルモンクならではの色気がありながら、ラスト99によって形作られたセミスクエアのラストはやはりイギリス靴だという主張を忘れていません。私はこちらのモデルも7.5で問題ないのですが、気持ち捨て寸が短いような気がしました。

スクエアトウと捨て寸が短いのはお決まりなのでしょうか(笑)

何気にバックルを織りなす、ベルトの部分まで作り込みがしっかりしています。この点はチーニーやクロケット&ジョーンズよりも丁寧だと個人的に思います。

→アルフレッドサージェント ラムゼイについて詳しくはこちらから

 ③Hunt(ハント)

アームフィールドと同じく109ラストを使用したウイングチップになります。

エッグトウのウイングチップなのでよくあるウイングチップと思いきや、キャップの部分が大きくとられており、ウイングの頂点と羽根回りのステッチの感覚が短い、イギリス靴の中ではかなり特徴的なウイングチップになっています。

それでいてアンバランスになっておらず、アルフレッド・サージェント特有の縦長のメダリオンとのバランスのマッチが素晴らしい1足になっています。カントリーというよりはタウンカジュアルといった雰囲気になっており、ジャケパンからスーツまで幅広くお使いいただけます。

→アルフレッドサージェント ハントについて詳しくはこちらから

アルフレッド・サージェントって…?と思っていた方は、今一度このアルフレッド・サージェントを見直してみましょう。本当に素晴らしい靴なので、候補にあげないのはもったいないです!

少なくともクロケット&ジョーンズの靴と比較してからでも遅くありません。

是非見てみてください!

最後まで読んでいただきありがとうございます。

スポンサードリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする