Alfred Sargent/アルフレッド・サージェント Hunt/ハント 都会的なウイングチップ

オリエント急行殺人事件×クロケット&ジョーンズをテーマに、オリエント急行殺人事件で使われたクロケット&ジョーンズのモデルを連日紹介していましたが、今回から通常の記事に戻ります。

それまでは、アルフレッド・サージェントの靴を紹介していたので、アルフレッド・サージェントの靴を紹介していきます。

何度も何度も言うんですが、アルフレッド・サージェントの靴は、価格に対しての革の品質、作り込みの良さが高く、それが売りになっています。

ドイツのワインハイマー社の厚みのあるボックスカーフやイタリアのゾンタ社のムラのあるカーフなど、色も様々で豊かな風合いです。

また、アルフレッド・サージェントの靴は、イギリス靴の中でも少しコンチネンタル的というか、よく見るとイギリス靴だけでなく、どことなくヨーロピアンの香りがするというか…

デザインが凝っているものが多いのも特徴です。

ラルフ・ローレンやポール・スミスなどの靴のOEMを手掛けてきた老舗なので、そういった美的感覚が強いのかもしれません。

クロケット&ジョーンズの靴と比べても、そんなに遜色はないと私は感じています。

むしろ同価格帯のメインコレクションのクロケット&ジョーンズの靴程度であれば、アルフレッド・サージェントのエクスクルーシブラインの靴の方が上質だと思います。

さすがにハンドグレードラインの革質にはあと一歩届いていないような感じですが(クロケット&ジョーンズのハンドグレードラインの革の方が艶やかで柔らかいです)、それでも見劣りしているという感じではありません。

今回紹介するのは、以前アルフレッド・サージェントの靴3選で選んだ、内羽根ウイングチップのHunt(ハント)です。

Hunt(ハント)の概要

ハントはアルフレッド・サージェントの上級ラインである、エクスクルーシブラインに属する靴です。

使用しているラストは、以前紹介したアームフィールドと同じく109ラストを使用したウイングチップになります。

ラスト109は少~しノーズが長く、トウそのものはイギリス伝統のエッグトウになっている、エクスクルーシブライン専用のラストです。

エッグトウのウイングチップなので、イギリス靴によくあるウイングチップと思いますが、よく見てみると…

キャップの部分が大きくとられており、ウイングの頂点と羽根回りのステッチの感覚が短い、イギリス靴の中ではかなり特徴的なウイングチップになっています。

キャップの部分が大きいのは、アルフレッド・サージェント特有の縦長のメダリオンがあしらわれているためです。それでいてアンバランスになっていないのは、すごいところです。

ソールはもちろん伏せ縫い仕様。ソールもとってもきれいですね。

革の良さや、デザインバランスの良さに気を取られがちですが・・・

ラスト(木型)にしっかりと釣り込まれており、人間の足のように、しっかりと靴がうねっているのが素晴らしいですね。

こういう風に足の形のように釣り込むのは、熟練の職人技が必要になります。やはり、足型に近い靴というのは、歩きやすいように出来ているものです。

このハントは、トリッカーズのウイングチップのような、寸詰りしたようなウイングチップではなく、カントリー感が薄い都会的なウイングチップになっています。

コテコテのブリティッシュスタイルで厚いツイードのジャケットに合わせるよりは(もちろんそういったものと相性が悪いわけではありません)、現代的な普通のスーツなどに合わせるほうが、このハントのスタイルが活きるでしょう。

ウイングチップで都会的な雰囲気が出るものをお探しでしたら、このハント、おススメです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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