Alfred Sargent/アルフレッド・サージェント Armfield/アームフィールド ASの魅力がいっぱいです

アルフレッド・サージェントの話を前回の記事でしました。
→アルフレッド・サージェント徹底解説はこちらから

アルフレッド・サージェントというと、イギリス靴に初挑戦する人向けの靴というイメージが従来はあったのですが、今やそのイメージのままいると、良い意味で裏切られる靴になります。

やっぱりアルフレッド・サージェントは革が良い、とにかく良いんですね。

作り込みなどは、日本の靴ブランドも、本場イギリスの靴などに負けておらず、むしろそのクオリティの高さはイギリス靴をはじめとした、インポートシューズをしのいでいる箇所も多くあります。

しかし、日本の靴ブランドがどうしても敵わないのが革のクオリティです。
インポートのタンナーの革は、ビッグメゾンブランドがそのタンナー自体を保有していることが多く、特に上質な革などは、そのメゾンブランドに使われてしまいます。さらに優先的にヨーロッパなどで革が消費されていってしまうので、日本に入ってくる革は残った革が多く、良い革を確保できるのは、リーガルなど大きな企業くらいなのです。

そういった点で見ると、アルフレッド・サージェントは独ワインハイマー社製の肉厚な革や、伊ゾンタの柔らかでコシのある革など、日本の革靴ブランドでは入手しにくい上質な革を使用しているため、おのずと靴から素材感の良さが漂ってくるのです。

チーニーより革などの点で上質だと言えるでしょう。

ただ、ちょっと残念なのが履き心地…。決して悪くないんですけど、少し硬くて、ラスト(木型)の出来が、少し劣っていると感じる部分もあるんです。指周りなどが…。

革質や細かい作り込みは確かに大切ですが、靴で一番大切なのは履いてみたときに感じる履き心地の良さという点。

こういったところも影響して、チーニーよりも市場に出回らないのかな?あまり日本人向けではないかもしれません。

私は、サージェントのラスト109と相性が良いので、あまり感じないのですが、周りの靴好きの意見を聞いているとこういった意見もあります…。

それでも、質と価格は高次元でバランス良くまとまっているというのが、正直な感想です。

それを良く表しているのが、エクスクルーシブラインに属するArmfield(アームフィールド)です。

今回はアルフレッド・サージェントの代表モデルである、このArmfield(アームフィールド)に注目していきたいと思います。

Armfield(アームフィールド)

アルフレッド・サージェントは3つのコレクションラインが用意されています。

その中の上級ラインのエクスクルーシブラインは、現在のアルフレッド・サージェントのクオリティの高さを物語るモデルがいくつもあります。

そのひとつが、ストレートチップのArmfield(アームフィールド)です。

羽根回りにスワンネックという、文字通り白鳥の首のような曲線を描いたステッチがエレガントさを際立たせています。

このスワンネックとイギリス靴というと、エドワード・グリーンのチェルシーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

チェルシーがショートノーズで丸いエッグトウであれば、こちらのアームフィールドは、ラスト109によって、ノーズが若干長めでシェイプの利いたエッグトウになっているのが特徴です。

肝心のスワンネックのステッチも細やかです。

ソールはヒドゥンチャネル仕様になっており、土踏まずの部分が盛り上がっています。この土踏まずの盛り上がりがサポートになっており、歩きやすさも生み出すのです。

ストレートチップはシンプルであるため、その作りの良し悪しがすぐわかる、誤魔化しの利かない靴です。

その靴にあえてスワンネックの意匠を用いるところをみても、アルフレッド・サージェントがアームフィールドに自信を持っていることをうかがい知ることができます。(イギリス靴でスワンネックのストレートチップエドワード・グリーンのチェルシーを彷彿させるため)

使用している革は上質なワインハイマー社製のカーフ。

厚みがあり、しっかりと履き下ろす前のプレメンテを施せば、綺麗な履き皺が靴に刻み込まれていきます。ワインハイマー社製の革は最初こそ硬い印象を受けますが、履けば履くほど馴染んでいく様子は、他のタンナーの革ではなかなか感じることの出来ない馴染みの良さです。

例えば、仏のタンナー、アノネイの革はワインハイマーの革を上回る革の硬さがあり、履き馴染むまで時間がかかり、履くたびに履き馴染んでいくような間隔を得にくい革です。

その点、ワインハイマーの革は履き馴染んでいくのがわかるので、一口に「革」といっても、色んなものがあるのだと気づかせてくれるのです。

この、アームフィールドですが、上質でいて他人と被りにくいモデルだというのが嬉しいところです。

靴が良く分かっているな~という通好みの靴かもしれませんが、選んでがっかりすることは少ないはずです。

アルフレッド・サージェントをお考えであれば、まずはこのアームフィールドを見てはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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