前回から引き続き、ロークの話をしていきたいと思います。
ロークは今、ヨーロッパを中心に直営店舗を着々と増やしており、そこからも確実な実力があることが窺い知れます。
同じくらいの価格帯のものでは、チーニーあたりと比較されますが、私個人としては、日本市場において、チーニーの力の入れようが凄いだけで、決してロークの靴が見劣っているものだとは思いません。
代理店も渡辺産業さんがやってますし、伊勢丹あたりでも力をかけてますし、独自でコラムなんかもやってますからね。
それに対してまだまだロークは話があまり出てこない。扱っている店も少ないので当然です。
でも、そのうち日本でも徐々に展開が広がっていくはずです。
モノは良いですよ。
さて、今回紹介するロークのモデルは、ロークの中でもベストセラー商品となっているAldwych(オルドウィッチ)。ストレートチップです。
Aldwych(オルドウィッチ)の概要
オルドウィッチはブリティッシュクラシックを絵に描いたような不変の価値をもったストレートチップです。
ちなみに、オルドウィッチと呼んだり、アルドウィッチ、オールドウイッチと呼び方は様々なので、ここでは「オルドウィッチ」と呼ぶことにします。
|
オルドウィッチのトウの形状は、ナチュラルなセミスクエアトウ。丸でもなく四角でもない、あくまでオーソドックスなイギリス靴によくある形になっています。
トウの形はセミスクエアですが、キャップは長めに取られており、つま先の方をよく見ると、若干チゼル(ノミのように傾斜がついている)気味になっています。クロケット&ジョーンズのオードリーのように少しコンチネンタル的な雰囲気も漂う洒落た1足になっています。
ソールはレザーソールで、出し縫いが見えているオープンステッチソールになっています。
そこに半カラス仕上げで、土踏まずの部分と前半分の部分とで色が分かれています。
こんな手間かけるなら伏せ縫いにすればいいのに、とお考えになるかもしれませんが、そこは実用性ありきのローク。チャーチと同じようにソールは伏せていないのです。この感じもまたイギリス靴っぽくて私は大好きです。
イギリス靴なので、レザーソールのほうも相当に頑丈です。
以前もお話させて頂きましたが、オープンソールだろうとヒドゥンチャネルソールだろうと耐久性に大きな違いはありませんし、水の侵入に強い弱いという差はありません。見た目だけの違いです。
このロークであれば、ヒドゥンチャネルではなくオープンステッチソールの方が「らしく」て良いと思います。
ラスト(木型)のネームはキャピタルといい、指周りやボールジョイントの部分はゆったりしていますが、全体的には捨て寸も短く、昔ながらのイギリス靴といったサイズ感です。
かなりクラシックなラストなので、小さく感じるかもしれません。
いつものUKサイズにハーフサイズ上げてちょうど良くなるでしょう。
よく見ると、タンの部分が、ギザギザの山型にカッティングされていて、退屈になりがちなストレートチップに華を添えています。
ベーシックなストレートチップはイギリス靴から揃えて、トラッドに。
そんな方にもおススメの一足です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
こんにちは。
ロークに興味を持ってネットをウロウロしていたところ、ここへたどり着き、興味深く拝読させて頂きました。
このモデルを試してみたいのですが、サイズ選びの御指南を頂戴したく。
当方、チーニーの125だと7、11028だと6.5がジャストなのですが、キャピタルラストの場合はどのサイズを試すべきでしょうか。
お手隙の際にでも御教示頂ければ幸いです
私の場合はチーニーラスト125の場合7.5なのですが、キャピタルの場合も7.5を履きます。
ただし、寸が短い分寸詰まりを感じる可能性も高いので、チーニーラスト125でピタピタであれば、ハーフサイズ上げて中敷きやタンパッドで調整するのが無難です。