旧チャーチ ラスト149を紹介 Henley(ヘンリー)

「最強寒波が襲来」と毎週のように言っていますが、この最強寒波というのは、一体どれが最強の寒波なのでしょうか。

今朝も中々に寒いですが、それでもどうにもならないほど寒いという感じでもないような気がします。明日以降寒いようですが…。

2月くらいの気温になり、雪が降ると辛いですけどね。そもそも真冬並みの寒さ、といいますが、始まりとはいえ12月も十分冬じゃないかと思うのは私だけなのでしょうか…。

さて、今回の記事も、引き続き旧チャーチを紹介していきますよ!

→旧チャーチのまとめ記事はこちらから

今回は旧チャーチの中でも、隠れたファンの多いラスト149です!

目次

旧チャーチ ラスト149とは

ラスト149はエッグトウの形状をとり、足の外側から内側にかけて、シェイプを強くかけているラストです。エッグトウの形状は、同じ旧チャーチの名ラスト84のエッグトウに比べると、強くポインテッドになっていません。

ラスト149を使用したモデルは、なかなか市場に出回らず、出てくるモデルの多くがウイングチップのデザインが多いというのが特徴でしょうか。

内羽根ウイングチップのHenley(ヘンリー)

外羽根ロングウイングチップのCotswold(コッツウォルズ)

内羽根パンチドキャップトウのMaine(メイン)

内羽根ホワイトヌバックウイングチップのBuckingham(バッキンガム)

などがよく散見されるモデルです。

中にはReal Cape Buck素材を使用した内羽根ウイングチップなどもありました。

また、当時のアメリカ市場向き製品として開発されたExport Gradeの商品にもしばしば搭載されたラストのようです。

旧チャーチの中でも、比較的珍しい、隠れた名ラストという印象が個人的には強いラストです。

ラスト149が使われた 旧チャーチ Henley(ヘンリー)

さて、ラスト149が使われた旧チャーチのHenley(ヘンリー)を見ていきましょう。

ヘンリーはチャーチの内羽根ウイングチップの傑作、チェットウィンドの元となったという話もあるほど、古くから存在したモデルのようです。

そう考えると、ラスト149自体もそれなりに古い時代から存在したことが窺えます。

ただし、あくまで推測の域を出ませんし、ラスト149を使った旧旧旧チャーチを私は見たことがないので、あくまで話半分に流しておいていただければと思います。

この点にお詳しい方、いらっしゃいましたら、ぜひコメントいただけませんでしょうか。お待ちしております。

この写真のヘンリーはRANCH OXHIDE(ランチオックスハイド)というチャーチ独特のシボのある分厚い革を使ったヘンリーです。

着脱可能なキルトまで付いていて、カントリー色が極めて強くなっています。

このランチオックスハイドは水牛の革という説がありますが定かではありません。

ただし、普通の揉み革とは違う野性味あふれるシボ感と、磨くと飴色に輝く素晴らしい革で、よく見るスコッチグレインレザーとは全くの別物です。

分厚いのに柔らかさも抜群です。特別に革の名前が刻印されているのも納得な珍しい革で、現在では同じような革はなかなか手に入らないのではないかと思います。

履いてみると、甲は少し高め、横幅は割とゆったりしているのですが、ボールジョイント(親指の付け根と小指の付け根を線で結んだライン。足の中で最も広い部分)より先を急激に内に振ったラスト形状のため、指周りが窮屈な感じです。

みためもさることながら、かなり捨て寸は短く、私が履いた旧チャーチの靴の中でも最も捨て寸の短いラストだと思います。

ラスト173よりもワンサイズ大きめのサイズを履かないと、捨て寸に足の先が入ってしまい、履けなくなってしまいます。おまけに指周りが窮屈に感じるため、余計に足指が寸詰まって感じます。

現代人の足に合いそうなラストかというと、やはり癖が強く合いにくい気がします。

旧チャーチ=キャンバスライニングではありません

旧チャーチというと中のライニングが革ではなく、布…

キャンバスライニングであるというイメージがある方はとても多いのではないかと思いますが、旧チャーチの全てがキャンバスライニングであったわけではありません。

このヘンリーは革ライニングです。

旧チャーチの中でも、Export Gradeのものや、エキゾチックレザーを使ったモデルのほとんどは革ライニングを使っています。

高級感もそうですが、キャンバスライニングよりも、長い目で見ると馴染みが出る革ライニングを特別モデルには使っていたのかもしれませんね。

現行のラスト149とは違うそうです

現在ラスト149はチャーチのハイエンドラインのクラウンコレクションにも搭載されていますが、表参道のチャーチ本店に伺ったところ、この旧チャーチ時代のラスト149とは別物になっているそうです。

エッグトウって良いですよね!

ラスト149を使った旧チャーチは、独特のエッグトウが愛らしい靴ではありますが、捨て寸が短いというのは、良くも悪くも癖が強いものです。

英国的なエッグトウがお好みであれば、このクロケット&ジョーンズの靴もおすすめですよ。

この靴はラスト360という、トレーディングポストが別注して誕生したラストを使ったモデルで、横幅はEウィズ、土踏まずはDウィズ、カカトはCウィズ仕様にして、日本人の足に合うように作り込まれたラストです。

非常にホールド感が高いのですが、きちんと捨て寸もとれるので、歩きやすさはクロケット&ジョーンズの靴の中でも随一とも感じられます。

エッグトウっていいですよね。履くだけで英国紳士になれるような気がします。

お持ちでない方は、ひとつこういうクラシカルな表情の靴を手にしてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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