先ほどニットタイのススメ、ということでニットタイの良さをお伝えする記事を投稿しましたが、ニットタイを締めれる職場の雰囲気ではない、というところもあるでしょう。
ニットタイはオンオフ問わず使えるネクタイで幅広く使えます。
個人的には無地のネイビーのニットタイであれば、変な模様の入っているネクタイなんかよりもよっぽど良いと思うのですが、そうとは言えない職場があるのは私も重々承知しております。
そこで、ニットタイとはまた別に、よりオンビジネスに使え、ジャケパンスタイルにも使いやすいネクタイがあります。
それがグレナディンタイ(フレスコタイ)です。
このグレナディンタイは街中でも結んでいる人はいませんから、このネクタイを使うだけで差別化を図ることもできます。
では、このグレナディンタイとはどういうものなのでしょうか?
目次
グレナディンタイ(フレスコタイ)とは?
グレナディンタイとは経糸同士がお互いに搦み合い、その間に緯糸を入れて織られた搦み織によってできたネクタイです。
その素材感は、夏物の着物や帯によく使用されるような透け感、清涼感のある見た目になります。
実際に結んだ時も軽量で通気性に富んだものです。
搦み織(からみおり)・捩織(もじりおり)の1種類です。
グレナディンタイは英語で書くと…
Grenadine tieとなります。
Grenadineとはザクロのことを指します。
グレナディンタイの表面はザクロのような凹凸があるので、おそらくこの見た目からつけられた名称だと思われます。
また、このグレナディンタイは別名フレスコタイとも言います。
このフレスコとはイタリア語のFrescoからとられています。
フレスコ(Fresco)の語源はイタリア語で、新しいもの、涼しげなものを意味します。
その名前のとおり、薄めの生地と凹凸感のある織りが軽さを演出するので、夏にも見た目が涼やかでおすすめのシャリ感・ハリ感があるネクタイです。
クールビズにはまさしく最適です。
この編みの雰囲気もニットタイほどザクザクした感じではないので、かなりカチッとした場面でも何の問題もなく使えるのが嬉しいところです。
丁寧に時間をかけて完成される伝統的な織り方。
グレナディンタイのアイコンは007
グレナディンタイを締めてばっちり決まっているファッションアイコンといえば、初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリー以外に考えられません。
よく雑誌なんかでは、黒のニットタイを締めている…と紹介されるのですが、それは小説版ジェームズ・ボンド像とごちゃまぜになっているのだと感じます。
ショーン・コネリーが劇中スーツに合わせていたグレナディンタイの多くは…
ネイビーの無地のグレナディンタイです。
コネリーがしていたものは、細いラペル幅に合わせてもう少し細身のものでした。
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ロシアより愛をこめてで使ったネイビーの無地のタイはまさしくグレナディンタイでした。
これがまた、バチバチに決まるんですね。
グレーやネイビーの無地のスーツに、この無地のネイビーグレナディンタイを締めるだけで気分は007。
実にモダンな装いがたったこれだけで完成します。
お洒落を意識しすぎると、柄と柄を合わせるだとか、ワイシャツの襟をどうのこうのとか、変なこだわりが生まれてしまうものですが、こちらは至ってシンプルです。
無地、もしくは遠めで見ると無地に見える主張しない柄のスーツにセミワイドの無地のシャツにこのネイビーの無地のグレナディンタイ。
これでおしまいです。
シャツも白だけでなく、ペールブルー、薄いブルーのシャツにするとよりボンドっぽく着こなせます。
ファッションは行き着くところに行くと、引き算的に、色味も柄も抑えたものになっていくような気がします。
このグレナディンタイ、清涼感ある見た目なので、春夏しか使えないと感じる方もいるようですが、全くそんなことなく、冬場でもしっかり使えます。
実際映画をご覧いただければわかりますが、ジェームズ・ボンドはフランネルのスーツにこのグレナディンタイをよく締めていました。
チャコールグレーのフランネルにもネイビーのフランネルにもグレナディンタイ。
ジェームズ・ボンドに関して言えば、スーツおよびジャケパンのときは、ほぼ9割グレナディンタイ、1割ニットタイといった感じで、いかにそのネクタイの出すモダンな雰囲気を活用していたのかがよくわかります。
おそらく多くの社会人はネイビー、もしくはグレーの無地のスーツというのは1着くらいは持っているはず。
だからこそ簡単にこのスタイルを取り入れることができます。
ぜひ、ワードローブに一本加えてみてはいかがでしょうか。
おススメのグレナディンタイは、ネクタイ専門のフェアファクスが出しているもの!
しっかりと編んでいるため、毛羽立ちも少なく、長持ちしますよ♪
最後まで読んでいただきありがとうございます。