ソラーロはイギリス発祥 スミス・ウーレンが生んだ生地なんです 

今日は全国的に気温も上がり、一気に真夏のような気温になりました。

まだ湿度がそれほどでもないので、汗が噴き出て止まらないということはありませんが、照りつける日差しが痛いと感じるレベルです。

オゾンホールが回復傾向にあるというニュースを以前見ましたが、果たして本当なのでしょうか?

いくらスーツが好きな私でも、さすがにこのうだるような暑さにはジャケットを脱がざるを得ません。

5月、6月も半ばくらいまではギリギリ持ちますが、7月に入ると暑くてたまりません。

洒落者はこの暑さの中でも、ジャケットを羽織りたくなるものですが、決してご無理はなさらないように…

そんな洒落者の夏服に必要なのが、ソラーロのスーツ。

シャツ一枚では仕事が様にならないという人もまだまだいる中で、涼しげに見え、清涼感を出せるのがソラーロです。

ソラーロはジャケット使いやパンツ単体でも様になるので、とっても使いやすい夏場の紳士の頼れる相棒です。

大体それなりのセレクトショップにいけばソラーロのスーツは販売しているので、目にしている人も多いかもしれません。

ピッティの会場などで着ている人をお手本に、売り出しているので、どうもイタリア系のスーツっぽいイメージがありますが、実はソラーロというのはイギリスが生んだスーツ生地なんです。

目次

ソラーロの商標はスミス・ウーレンが所有

実はソラーロはイタリア発祥ではなく、イギリス発祥の生地です。

製造し、その商標を持っているのは、イギリスのマーチャント(生地商)である、SMITH WOOLLENS(スミス・ウーレン)です。

スミス・ウーレンは1921年、ハーバート・スミスとクロード・グラハムによってロンドンのゴールデンスクエア(服地卸商が集まっていたことで有名な広場)で創設された、著名なイギリスのマーチャントです。

ソラーロはスミス・ウーレンでは「サンクロス」の名称もあり、玉虫色の輝きを持つ美しいウール織物です。

今、見かけるソラーロの生地にはコットンのソラーロや麻が混じったものが多いですが、オリジナルのソラーロはウェイトにして350gはある、現代の感覚からしてヘビーウェイトの生地になるのです。

さすがに350gのウール生地はちょっと日本の真夏ではしんどすぎます…(笑)

ソラーロはスミス ウーレンによって20世紀初頭に開発され、今も商標として保護されています。

ですから、本当に「ソラーロのスーツ」と謳っていいのは、厳密にはこのスミス・ウーレンのソラーロの生地を使ったものだけなんです。

当時は亜熱帯の植民地に於いて「太陽熱を和らげる効果がある」として着用を推奨されるなど、近年はファッション性の高さばかり注目されますが、きちんと実用性を重んじて生まれた生地なんですね。

男の着るものには、素材・ディテール全てに意味が込められていて、無駄なものは一切ないといいますが、それは本当なのです。

ソラーロの魅力 玉虫色に輝く色味

ソラーロといえば、紫外線にあたると、玉虫色に縦糸と横糸に違った色糸で織られる事で虹色の様に輝くのが魅力。

ヘリンボーンのような縦じまがみえ、光の当たり方や見る角度によって様々な表情を見せるのがいいところです。

なぜ、亜熱帯地域でこの生地が推奨されていたかというと、横糸に混じった赤色の糸が太陽光を反射し、暑さ対策になるのです。

また、紫外線をカットするので、生地が太陽光によって退色しにくいというのも実用性を感じられるポイントです。

色はベージュやカーキのソラーロが多いですが…

ネイビーのソラーロもあったりします。

こちらはよりビジネスに使いやすいでしょうか?さりげなく玉虫色に輝く色味がたまりませんね。

ただのお洒落着にするのはもったいない。

蘊蓄も身に纏ってこの生地を楽しんでみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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