本日も1989年からファッションを考えていきたいと思います。
今回は平成元年と平成最後の2019年の服装にに対する意識を比較してみたいと思います。
と、いうことで今回も登場します。「ザ・フレッシュマン」
この雑誌、ネタが多すぎて、見ている私も楽しくて仕方がありません。
9割9分のご家庭では、速攻でゴミに出されてしまうかもしれませんが、ここまでくると文献的な価値さえ感じます。
数あるネタの宝庫から、今回私がパッと気になったところを紹介していきたいと思います。
目次
ファッションでどこまで女性を意識しているか
人間はなぜ着飾るのでしょうか?
もちろん裸で過ごすことは、日本のような文明国家であれば許されません。
裸族のようなアマゾンの奥地にいる人でも、服をきたりしているわけです。もちろん肌身を守るという役割もあるのでしょうが…。
究極のことをいえば、性的な魅力が高まり、異性へのアプローチが可能となるというところが一番の理由になるのではないでしょうか。
陰陽、お互いがお互いを惹きつけあうからこそ、様々な産業が生まれます。
ライオンはたてがみを生やし、強ければ強いほどその雄はたてがみの色が黒くなると言います。
人間もモテたい!と思えば思うほど、服装・見た目に気を配るのは当然でしょう。
だから、恋愛に必死になっているころは服装にとにかく気を使っているはず。
まさに、今回例として出す1989年はそんな時代だったのでしょう。
バブル時代(89年は末期)は「アッシー君」「メッシー君」という言葉が生まれるほど、男性が恋愛に貪欲でした。
いや、これは正しくないかもしれません。社会全体の雰囲気として、貪欲になることを後押ししていたようなところがあります。男はこうやって腕を組む流れを作れ、彼女の気になりそうなレストランは3件は予約しておけだの、手取り足取り男性に恋愛指南を各雑誌で行っていたのです。
テレビでいえば、トレンディドラマで数々の名ドラマが生まれました。「恋愛至上主義」という言葉を聞くほどです。
その雰囲気を端的に感じたのが、こちらのページです。
思いっきり「女性にいかに良く思われるか?」を意識していることがわかる絵だと思います。
今なおメンズクラブは残っていますし、そのほかにも色んな雑誌がありますが、ここまで女性の視線を意識せよ、と感じさせる雑誌はだいぶ少なくなったような気がします。
確かに今も「女性受け」を意識していないわけではない
確かに今でもこのような傾向が全く見えないわけではありません。
MEN’S EXなんかは大手企業の受付嬢やPRの女性を呼んで、どんなファッションが女性受けがいいのかを語り合っていることもしばしばあります。
ただ、MEN’S EXのような王道のドレスファッションを紹介する雑誌では、このような女性視線をそこら中に意識させている雰囲気は、このころと比べると、かなり控え目になっていると感じるのです。
一番男性ファッション誌で売れているというSafariでは、外国人の彼女と楽しそうにしているショットも多いですし、LEONやGIGIのような「やんちゃなジジイ」を意識している雑誌ではしょっちゅう女の人と写真をモデルが撮っています。
しかし、今回紹介したこの挿絵のように、「いたって普通のスーツ姿をしている男性が女性に好意をもたれている姿」を絵にしてまで表すのは、ちょっと事情が変わってくるような気がします。
日頃から常に気を使って、「女性受け」を大事にすることを推奨しているのを感じさせることは今の雑誌にはあまり感じない部分です。
さきほど例に挙げた、Safariはオフの日のコーディネートのほうがクローズアップされていますしね。
恋愛が人生の大部分を占めなくなった
一時「草食男子」という言葉が世を席巻しましたが、もはやその「草食男子」は当たり前になり、生涯結婚をしないという選択肢は当然の流れになっています。
1989年頃であれば、結婚をしていないことが自身の出世にも響きましたから、(結婚もできない人間は人間的な欠陥があるというような偏った考えのもとに)仕事にも大きな影響を与えていたのです。
その点今の時代は、晩婚化に拍車もかかり、恋愛・結婚に対する価値観も大きく変容したことから、「結婚していないから、あいつは出世させられない」となる企業もかなり少なくなっているはずです。
恋愛をする必要もなくなるわけですから、男性がファッションに気を使うことは自己満足的なところで行われるという面が出てきているのかもしれませんね。
2019年もこれからもファッションは大事だ
ファッションで女性の目線を引き付けようという意識は徐々に薄れているのかもしれません。
でも、ファッションは大切ですよ。
人の印象は見た目でほとんど決まってしまうといいますからね。だらしない格好をしているよりも、バリっとお洒落にしている人の方が魅力的に映るのは間違いありません。
むしろ、私はファッションを投げ出してしまっている人は、人生の多くを投げやりにしているような気がするんです。
人からの印象を自分であえて悪くする必要なんてどこにもないんですからね。
…こんなことをこの挿絵から、考えてしまいました。
皆さんも女性受けを意識するにしろ、しないにしろ、ぜひファッションを楽しんでいただきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。