アルフレッド・サージェント 7021 フレンチセミブローグ 

Alfred Sargent(アルフレッドサージェント)

イギリス靴が好きな方なら一度は耳にしたことが有るはずのブランドですね。

このブランドが誕生したのは19世紀末の1899年。

1870年代から90年代は、今も名を馳せている多くのイギリスのシューメーカーが生まれた時代です。

アルフレッド・サージェントはその最後の年代に誕生しています。

現在の経営者である、ポールとアンドリューのサージェント兄弟の曽祖父にあたるアルフレッド・サージェント氏とその息子であるフランクとハリーが創設したブランドです。

今はフランスの会社の資本に入っています。ピンと来る人もいることでしょう。そうです。現在BOWEN(ボウエン)の靴を作っているのも、アルフレッド・サージェントの工場です。

最近はBOWEN(ボウエン)ブランドに注力しているためなのでしょうか?アルフレッド・サージェントネームで純粋に作っているものはなかなかお目にかかれなくなってきました。とても悲しいことですが、これも時代の流れなのでしょうか。時代にうまく適応しない限り生き残っていくことができないのはわかるのですが…。

インスタグラムなんかを見ても、ほぼ更新がされていない為情報もほとんど入ってきません。

しかし、細々ではありますが、各ショップの別注品などには応えているようで、楽天市場をみると、そんな製品があるようです。

今回紹介するのはモデルネームもまだ与えられていない「7021」のセミブローグを見ていきましょう。

Alfred Sargent(アルフレッドサージェント) 7021

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Alfred Sargent (アルフレッドサージェント) 7021 DBR ダークブラウン
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Alfred Sargent(アルフレッドサージェント)の7021はラウンドトウとセミブローグが組み合わさった王道のイギリス靴です。ラストがスリムなので、ボテッとした靴ではなく、非常にスマートな靴になります。

モデルネームがなく、管理番号だけというのが少々寂しく感じますが…

以前お話したように、イギリス靴はストックビジネスなのです。大量に靴を生産し、それを世界中に送るというシステムです。

なので基本的には、世に出始めたばかりの靴は、まず管理番号のみを与えられます。きちんと売れる需要のあるモデルだと認識されて初めて靴にモデルネームを与えられるのです。

クロケット&ジョーンズの靴やチーニーの靴を見ていると、たまに管理番号のみのモデルを見かけるというのは、そういうからくりがあるのです。

さて、この7021クラス的には「エクスクルーシブライン」になるため、ゾンタ・ワインハイマーといった海外の著名タンナーの革を使うようになります。

以前、伊勢丹で聞いたのは、エクスクルーシブラインのブラックレザーはワインハイマー、赤茶などの色味のある革はゾンタのものを使っているようです。

ソールもオークバークの非常に耐久性の高いレザーソールを使用しています。

作り込みも丁寧で、クロケット&ジョーンズのハンドグレードラインに引けを全くとりません。むしろこちらのほうが値段も比較的求め安い価格になる分、お得感があります。

革靴を作る際に、甲革よりも底材の革の方が、値段が高いということはしばしば見受けられることです。地面に接してしまうため、靴を見る時におざなりになりがちですが、実はここにもバカにならないコストがかけられているのです。

そんなに価格に対して質が高いんだったら、アルフレッド・サージェントを買えばいいじゃん?となります。

そうです。ブランドネームなどに執着がなければ、このアルフレッド・サージェントの靴は非常に価格に対して質の高い靴を購入することができるのです。

ラストの情報はありませんが、Eウィズの設定になっています。

アルフレッドサージェントもチャーチやチーニー同様、大多数モデルが「F」ウィズ設定になっています。つまりこの「F」こそ、アルフレッドサージェントの標準の幅となっています。

なので、実質的には「D」ウィズ相当になり、結構細感じる履き心地です。

最初に述べたように、スリムですらっとして見える7021ですが、これはアルフレッドサージェントのエクスクルーシブラインのドレスシューズに見受けられるおおまかな特徴です。美しさを求めているところあたり、どこかおフランスのエスプリな香りが漂います。

アルフレッドサージェントのエクスクルーシブラインはグッドイヤーウェルト製法特有の履き心地の硬さを最初は感じる作りになっています。

中底のベンズも良いものを使っているのでしょう。

ちょっとやそっとではへこたれないのに、フランスを感じさせるエレガントさがあるイギリス靴…。それでいて、ジョンロブほど高くなく、嫌味もない。

そんなところにアルフレッド・サージェントに根強いファンがいる理由があるような気がします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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