旧チャーチ ラスト82を大紹介! Messenger(メッセンジャー)

連日紹介しているチャーチですが、今回の記事からしばらく旧チャーチのラストとそのラストを採用しているモデルに関して、まずは紹介していきたいと思います。

旧チャーチを現在手に入れる方法は主に2つです。

ひとつは、ビンテージシューズ専門店を覗きに行くこと。

そしてもうひとつはヤフオクやebayなどのオークションサイトを通して購入するという方法です。

ビンテージシューズ専門店はアメリカ靴に強い店、イギリス靴に強い店など、お店ごとに特色が変わりますので、そのお店の得意としている分野を見てみるのが良いでしょう。

多くの場合、ビンテージシューズ専門店は店舗販売、ネットショップと並行しながらヤフオクなどにオークション出品している場合がありますので、気軽にまずは問い合わせてみてはいかがでしょうか。

旧チャーチに挑戦してみようという方は、念頭に置いておいてほしいのが、まずどのラスト(木型)も現行のチャーチを含め、現代の靴のラストに比べて、捨て寸が短いということです。

寸が短いので、クラシカルな趣になるのですが、靴の中でも足の先が詰まった感覚に陥りやすいのです。

よくウィズを変えるとサイズ感が変わると言いますが、今まで私が試した経験上では、この縦寸に関してはウィズを変えても改善されません。

むしろウィズを上げてしまうと、ボールジョイント部で足がホールドされないため、前ずれして余計に捨て寸に足が入ってしまうということで、余計悪化するかもしれません。

これがまた不思議なのですが、足が感じる寸詰まり感はサイズを上げても、なかなか解消されないということです。(これは私の場合だけかもしれませんが…)

靴の中で捨て寸が短く設定されているため、結局サイズを上げてもなかなか、足がゆとりを感じにくいのです。

基本的にはラスト173で7.0で履いているとしたら、旧チャーチのラストは皆ハーフサイズアップすることを推奨します。横幅が余る、甲が余る、という障害が出てくるかもしれませんが、それ以前にハーフサイズアップしないととほぼ間違いなく寸が詰まって靴としての機能が果たせなくなります。

寸が足りない靴を無理に1日履いていると足指が強くあたることにより、神経がしびれてくると言う恐れもあるのです。

こうなってくると足にダメージが出てしまうのでよくありません。

靴は無理してまで履く必要はない、ということを忘れないでください。

目次

旧チャーチ ラスト82 Messenger(メッセンジャー)を紹介します

ラスト82は旧チャーチの中でも、相当古くから使われていたようで、少なくとも旧旧旧チャーチの時代、1960年前半より以前には存在していました。主にMessenger(メッセンジャー)という内羽根のストレートチップに採用されていたようです。

Messenger…。使者、配達人という意味ですね。どうしてこのようなモデルネームにしたのでしょうかねぇ。

たまに当時のロンドンのアパレルショップの別注で、ラスト82を使用したパンチドキャップトウのモデルなどが散見されますが、ショップ別注のためか、通し番号しか与えられておらず、モデル名が確認できないものが多いのです。

さて、ラスト82の形状を見ていきましょう。

土踏まずが強く絞られ、トウの形状は大きくラウンドしています。

そして、捨て寸が短く、ボテッとした形が特徴です。サービスシューズのような雰囲気ですね。

ポテッ、ではなく…

ボテンという擬音(意味が分からない笑)が当てはまるような感じ。

かなりクラシカルな装いに向いているといえ、今時のスーツの裾幅、18センチ~大きくて20センチくらいの細く、さらにパンツ全体のスタイルがテーパードしたような華奢な雰囲気には、水と油です。

スーツ本来の基本形である裾幅22センチくらいはないと、全体のスタイルがまとまらないと思います。相棒の杉下右京さんのような、クラシカルな3つボタンのブリティッシュスーツに合わせたい。

一の甲は甲が薄く、レースステイ部の二の甲が高いので、甲が薄い現代人には意外と向いている靴かもしれません。

実際に足を入れてみると、見た目以上に足が小さく見えます。

ラスト173の7.5Fとこのラスト82の7.5Fを横に置いてみると、これだけの差が出ます!

右足がラスト82、左足がラスト173です。

同じメーカーの靴とは思えません!(笑)

しかし、あくまで個人的な感想ですが、足の中がの感じは、旧チャーチの中では意外と捨て寸を短く感じないということ。

恐らく、大きくラウンドしているトウのため、ボールジョイントより先の指周りが楽に感じるというのが大きな要因だと思います。

このMessengerですが、伏せ縫いされているモデルが60年代に作られ、70年代も半ばになってくるとオープンチャネルになってきます。

旧旧以前のMessengerと旧以降のMessengerを比べると、ソールが伏せ縫いになっているかどうかも大きく変わりますが、立体感も違うので、履きやすさも少し違ってきます。

時代が下ると旧チャーチの中でも品質の差が生まれてくるのがよくわかります。

旧チャーチの中でも通好みですが…その存在は唯一無二です

こんなMessengerですが、やはり現代の靴にはない朴訥とした雰囲気があります。

この雰囲気は唯一無二です。

逆にクラシカルな靴を探している人にはこれほど合う靴はないですよ。

ただ、Messenger自体はなかなか見つからない靴なので、、、

グレンソンの150周年記念、Shoe No.2が非常に雰囲気が近いですよ。

経年劣化もない分、クオリティも安心して履けるので、こちらも検討してはいかがでしょうか。

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