今まで輝けライフ!では多くのブランドを紹介してきましたが、それでもまだまだ紹介しきれていないブランドがたくさんあります。
どんどん紹介していかなければいけないですね…。
スペイン靴においては、ヤンコとカルミナを紹介しましたが、もう一つ重要なブランドをまだ紹介していませんでしたね。
今回はラテン靴の極みともいうべき美しい靴を生み出すブランド、MAGNANNI(マグナーニ)を紹介します!
目次
MAGNANNI(マグナーニ)の歴史
1954年にセバスチャン・ブランコ・アルドマール氏がマグナーニの前身となる靴工房をスペインのアルマンサに創業したブランドです。当時アルマンサのの小さな町には靴の製造以外の産業は全くなかったといいます。
1956年、アントニオ・ガルシア・パストル氏を共同経営者に迎え、ブランコ・イ・ガルシア社を設立。当時のブランド名は「ブランガル」。その後、セバスチャン・ブランコ・アルドマール氏の息子でシューズデザイナーのパスクァル・ブランコ・マルティネス氏が経営を担当。社名とブランド名を「マグナーニ」に改めました。
機械化の進んだ靴産業の世界にあっては稀有な存在とも言える丁寧な靴作りを裏付けるのが、現在、100人以上の職人を抱えていながら大量生産をしていないというところです。
これは詳しく口述しますが、オパンケ製法やボロネーゼ製法といった、本格靴特有の専門的な製法を駆使しているためです。
特にオパンケ製法などは手縫いの工程なども入るため、製造に時間がかかるのです。
現在、マグナーニは日本をはじめとした、世界中の販売店で取り扱われています。
日本で初めて取り扱ったのは、靴好きの方なら知らない人はいないだろう「ワールドフットウェアギャラリー」です。その後マグナーニは様々なお店で取り扱いを増やしていきました。
東京都内であれば、伊勢丹、三越、西武といった主要百貨店ではだいたい取り扱っています。
そんなマグナーニのメイン顧客はアメリカのニューヨーク。マグナーニの靴は、ニューヨーカーの厳しい審美眼の中で絶えずブラッシュアップされ、魅力を増し続けているのです。
世界の中心であるニューヨークの街で、マグナーニが受け入れられ、大きな成功を得たのにはどういった理由があるのでしょうか?
マグナーニが多くのファンを獲得した秘密を解き明かしていきましょう。
マグナーニの秘密① 最高の素材を使う
マグナーニ MAGNANNI ライトブラウンライトブラウン シングルモンクストラップ 商品番号 41480lbrlbr 82,080円(税込)
素材に関して、徹底的な高級主義を貫き、コスト削減の手段として素材のグレードダウンをすることを良しとしないメーカーである。使用する素材は、フレンチ・カーフ、そして一部のモデルにのみ、イタリアン・カーフでもトップランクのものだけを使用するという徹底ぶり。
特にフランスの優良タンナーのひとつであるアノネイ社の最大の取引先のひとつで、マグナーニはアノネイの原皮を大量に購入しているそうです。
確かにマグナーニの革はもちろん、作り込みも発表時に比べ、どんどん良いものになっている印象があります。
マグナーニの秘密② ボロネーゼ製法
マグナーニが紳士靴に使う製法がボロネーゼ製法です。
ボロネーゼ製法は、イタリア靴ブランドのテストーニによって生み出されました。
「ボロネーゼ」とは、テストーニの創業地である「ボローニャ」に名前が由来しています。
マッケイ製法を発展させた製法で、ライニングとインソールが一体となっており、袋状になっているために非常に足当たりが柔らかく、まるで靴下で足を包み込むような履き心地は、この製法でしか得られません。
グッドイヤーウエルト製法のようにリブパーツもないため、屈曲性は抜群でまるでスニーカーのように靴がしなります。この返りの良さは、他のどの製法よりも優れています。
そのため革靴につきものの、革が馴染むまでの辛い期間はほとんどない優れた作りです。
マッケイ製法同様、製法上ウエルトを付ける必要がないため、デザインの自由度は高く、エレガントな雰囲気を作りだすことが可能です。
ただし、ライニングとインソールが一体になっており、事実上の中底と呼べる、足が触れるパーツ(インソール)の下はすぐに本底になるため、本底が擦り減ると、直接中底も貫通して穴が空いてしまうという、製法上の良さと引き換えに耐久性に乏しい製法になります。
もちろんマッケイ縫いをしているため、オールソール自体は可能ですし、インソールに穴が空いたとしてもそこに革をあてて、補修することも可能です。
ただし、やはり回数に限りはあります。
また、製法上コルクなどのクッション材は中底と本底の間には、ほとんど入りません。
全く入っていないボロネーゼ製法のものも多いです。よって衝撃は足に伝わりやすいのが弱点。
しかし、革靴とはと思えないほど、柔らかく足馴染みが快適な靴なので、オフィスワーク中心でほとんど歩かない、というライフスタイルの方には相性の良い靴になります。
オフィスワーカーには、重くて硬くて履き馴染みしにくいグッドイヤーウエルト製法の靴よりも、ボロネーゼ製法の靴のほうが秀でているのです。
ただし、感じ方は人それぞれで、ボロネーゼ製法の柔らかさがある靴の方が、履きやすく疲れにくいという人もいるので(私のまわりにもいます)
マグナーニの秘密③ パティーヌ仕上げの美しさ
スペインの靴ブランドに概ね見受けられる共通点は、ラテン気質による、明るく見る者の心が踊るような美しいグラデーションの靴の数々です。
マグナーニ MAGNANNI レッド サイドジップブーツ 商品番号 21463rd 85,320円(税込)
パティーヌとは手仕事で靴を染め上げることです。
革は1つとして同じものはありません。革の状態、質などを見極めながら革を染色していくのは、熟練の職人にしかなしえない技術なのです。
マグナーニの秘密③ オパンケ製法
マグナーニのビジュアルに大きな独創性を与えるのがオパンケ製法です。
マグナーニ MAGNANNI グレーブルー プレーントゥ 商品番号 41478gybl 85,320円(税込)
オパンケ製法はウーゴ&エンツォというフランスブランドが取り入れたのが元祖です。
現在、ウーゴ&エンツォ発祥のオパンケ製法は、De Gier(ドゥ・ジエール)というフランス靴ブランドが後継ブランドとして引き継がれています。
このウーゴ&エンツォもドゥ・ジエールも靴セレクトショップの大御所であるワールドフットウェアギャラリーが日本で初めて取り扱ったブランドです。
この元祖オパンケの靴を来日したマグナーニがワールドフットウェアギャラリーで目にして、サンプルとして購入。そのままスペインに持ち帰り自社ブランドのコレクションとして取り入れたのが、マグナーニがオパンケ製法を始めたきっかけです。ちなみに同様のルートでサントーニもオパンケ製法を取り入れています。
オパンケ製法は土踏まずの部分を、手縫いにする意匠の製法です。
デザインの要素が強い製法ですが、土踏まずを盛り上げることで、アーチを支えるというブランドの思いも伝わる製法の靴です。
内側もしくは外側の部分だけを手縫いにするシングルのオパンケもありますし、内側外側両方ともオパンケにするダブルのオパンケもあります。
マグナーニの秘密④ ラバーインジェクションソール
秘密というと大袈裟ですが、ラバーインジェクションソールもマグナーニの人気の理由の1つです。
マグナーニ MAGNANNI グレーブルー プレーントゥ 商品番号 41478gybl 85,320円(税込)
本底の1番地面と接触し、削れる部分である中央をラバーにした、ラバーソールの一緒です。
ボロネーゼ製法最大の魅力は、柔らかなために実現される本底の返り。この返りがマグナーニの履き心地の良さを生み出します。
返りの良さを売りにしているだけあって、ラバーを半張りしてしまうと返りの良さが減退してしまい、ボロネーゼ製法の魅力が少し損なわれます。
(ラバー半張りしても、ラバーが馴染んでくれば、ソールと一緒に反り返りますので、返りの良さが全くなくなることはありません。ご安心を。)
このラバーインジェクションソールは、ラバーソールにするわけでもないですし、ラバー半張りのように前半分をラバーで覆ってしまうわけでもありません。
あくまで接地面を残すのです。
つま先は靴の中で最も削れる部分ですが、ラバーインジェクションソールはつま先はラバーになっていません。
これはボロネーゼ製法で返りが良いため、つま先は大きく削れ過ぎないだろうという予測のもとにこうなっているのでしょう。
このように見た目ばかり注目されがちなマグナーニですが、きちんと履ける靴として、機能的な面も熟慮しているのが、一流ブランドへと進化した理由の1つです。
まとめると、ボロネーゼ製法による履き心地の快適さ、独特の底付けのオパンケ製法、パティーヌによる美しいカラー、そしてクラシックの発想にとらわれない自由なデザイン、実用性の面も熟慮する。
これがマグナーニの人気の秘密です。
マグナーニの購入はクインクラシコからがおすすめです
今、マグナーニを仕入れて販売しているインポートシューズセレクトショップの中でも、クインクラシコは最も大きな販売店のひとつです。
そのため、毎シーズン新作が並びますし、きちんとしたショップが応対してくれますから、とても安心できるという点が魅力です。
クインクラシコの公式サイトから購入すると、充実したサイズ交換も受けられますし、10,000円以上の購入で送料が無料になるところも魅力です。
商品到着後7日以内にご連絡いただいた場合のみ返品・交換に応じます。
下記の場合のみ返品・交換を受け付けています。
- 申し込まれた商品と届いた商品が異なっている場合
- 不良品
- イメージと違う場合やサイズがきつかった場合但し、下記の場合には返品・交換はお受けできません。
- ご使用になられた商品 (室内での試し履きは可)
- お客様のもとで傷、損傷が生じた商品
- お客様のもとで加工、リフォーム等を施された商品
- 納品時の商品ラベル・外箱・付属品をなくされた商品
- メーカーから取り寄せた商品
- クインクラシコウェブショップ以外でご購入された商品
※ご試着は必ず室内でお願いします。
※返品交換の送料・手数料の負担について
誤発送商品・不良品の返送及び再送に要する送料等は、弊社にて負担するものとします。 但し、イメージと違う場合やサイズがきつかった場合等、お客様都合によるご返品や交換に関しましては、当店までのご返送に要する送料をお客様負担とさせていただきます。 (交換時に当店から再送する分の送料につきましては、【1ご注文につき1回分のみ】当店負担とさせて頂いております。2回目以降の交換は着払いでお送りさせて頂きますので、ご了承下さいませ。)
なお、こちらが詳細な返品交換の条件です。
サイズ選びが難しい靴の購入もスムーズになるように、万全のフォローがなされています。
これは購入する際にかなり安心できる点です。
クインクラシコ オンラインストアではAmazonアカウントを使うことが出来ます!
クインクラシコの公式オンラインストアでは、Amazonアカウントをお持ちの方であれば、amazon payで決済することも可能です。
ネットショッピングにありがちな、新規で購入する際の面倒な登録手続きに手間取ることもありません。
マグナーニの良さを楽しもう!
マグナーニとくれば、この色とりどりで見ていて楽しく、ひと味違う靴の数々を見てしまいますよね!
マグナーニ MAGNANNI ブラックグレー プレーントゥ 商品番号 41478bkgy 85,320円(税込)
輝けライフ!が今回注目したのは、こちらのブラックグレーのプレーントウです。
アッパーにストレートチップやウイング状の切り返しといったイギリス靴やアメリカ靴のような伝統的なスタイルとは一線を画す、独創的な切り返しの入ったプレーントウです。
まず、こういった靴は、イタリア靴やスペイン靴においても、マグナーニのようなラテンの芸術的な感性を爆発させたブランドでなければ、見かけることのないスタイルの靴です。
この切り返しはマグナーニの得意分野の意匠で、デザイン性もありながら、嫌味っぽく見えないように仕上げる素晴らしいデザインだと思います。
こういった靴に合わせる洋服は、ドレッシーでスタイリッシュなデザインのスーツです。
具体的には、イタリア生地のようなサラッと軽量で、光沢感のある艶やかなスーツに合わせたいです。
履いていて気持ちが明るくなるこんな靴を履くのも、仕事のテンションをあげるコツの1つだと私はひそかに思っていたりします(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございます。