いよいよ目も本格的にかゆくなり出しました。
目を擦ってばかりの日々もそう遠くないでしょう。
お店に並んでいる商品も春夏のコレクションが増え、明るい雰囲気が街中を彩り始めています。
ん~、今年も欲しいものは多いのですが、何から優先したらいいだろう…?
やっぱり夏用のスーツと冬用のスーツは今年も作りたいなぁなんて思っています。
直近で考えれば、涼やかなポーラ系のビジネススーツは絶対に欲しいところです。
最近気がついたことなのですが、良質なスーツは消耗品でないということです。
私も以前は百貨店で1着6、7万円くらいする既製のスーツを3、4万くらいまでプライスダウンする頃を見計らって買っていたのですが、これがあまり良くありませんでした。
やはり既製は既製。スーツのパターンが合うことはほぼないですし、生地も正直言って悪い。
ブランド料に取られてしまって本来コストをかけるべき生地代が削られてしまっているんですよね。大量生産している分だけ生地代は安くなって質の高いものが使えるはずなのにあんまり良くない不思議…。
やはりスーツはファブリックがとても大切ですが、パターンもとっても大切。両者のバランスが取れないと変になるんですね。
スーツは安価なパターンオーダーでも十分体にフィットしたものが手に入りますから、そういうもの
一方で靴となると、ビスポークは敷居が金額的にも満足度を得られるまでの道のりも含めて高いことが多いです。
靴は身につけるものの中で唯一痛みを覚えるものです。完璧にフィットさせるにはビスポークでも3~4回ビスポークを重ねなければならないという言葉があるほどシビアな世界です。
それでは靴のパターンオーダーはどうかというと、基本的に素材を変えるだけなのが基本で、木型を削ったり足したりはなかなか出来ません。出来るところでも、仮縫い的なフィットを試す機会が設けられることはまずありません。
あるとしたらフルハンドメイドのビスポークメーカーで、価格もスーツのパターンオーダーの価格とは比較にならないほど高額になることが多いです。
そうなると、やはり靴は既製品でいかに自分に合うものがあるかを見つけることが大切になってくるのです。
さて、今回は目もかゆくなり出し、春の訪れを感じるこの季節に気になりだす靴といえば…
ローファーですよね!
クロケット&ジョーンズのキャベンディッシュもいいですが、あまりに各媒体がそればかり推しているのをみてつまらないとみなさんお感じではありませんか!?
そんなときこそ逆張りが栄えます。
リラックスした大人の休日スタイルにピッタリなのが、マッケイ製法で仕立てられた軽やかなイタリア靴のローファーです。
今回は前回紹介したイタリア靴ブランド、Ferrante(フェランテ)から同ブランドのローファー代表5モデルを紹介します。
目次
ISEO(イセオ)
フェランテのISEO(イセオ)は、フェランテのローファーというだけではなく、フェランテブランドのすべてを代表している顔とも呼べるモデルです。
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使われているラスト010は丸みのあるトウとノーズの長さも長すぎず短すぎず、バランスのとれた趣きです。主にスエードを使ったリラックス感にあふれる大人のコインローファーです。
ラウンドトウなのですが、革の質感やちょっとした表情の違いから、イギリス靴やアメリカ靴のローファーのトラッド調ではなく、あくまで大人が休日にリラックスして履く、「ザ・イタリア靴」という雰囲気にまとまっています。
モデルによってマッケイ製法のもの、セメント製法のものなど使い分けて、多種多様なスタイルのモデルを出していることが特徴です。
ELEGANT(エレガンテ)
ELEGANT(エレガンテ)はラスト176を使用したセミスクエアトウのロングノーズのコインローファー。イタリア靴とは、こういう靴のことをいうのだ!というようなフォルムのローファーです。
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モデルネームに恥じない、実にシャープなスタイルのローファーで、学生が履くようなコインローファーとは一線を画します。
人気はイセオと双璧をなすフェランテの人気モデルです。ドレッシーさが増すので、表革のエレガンテであれば、ビジネスなどにも十分使うことが可能です。
ARNO(アルノ)
ARNO(アルノ)はラスト010を使ったラウンドトウのタッセルローファーです。
やはり柔らかで発色の良いスエードのアルノを選んでこそ、フェランテのタッセルローファーの良さが抜群に発揮されます。
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定番のダークブラウンカラーのタッセルローファーも良いですが…
春めいたキャメルカラーのスエードはイギリス靴にはない色気を足元から演出してくれますよ!
輝けライフ!としては、イタリア靴を履くのであれば、ぜひこういった色味の靴に挑戦していただきたいです。季節感抜群ですよ~!
また、このベージュのアルノにはグッドイヤーウェルト製法が使われています。マッケイ製法ばかりでない、フェランテの幅広く対応できる力を感じることができますね。
SELE(セーレ)
SELE(セーレ)は今季注目のビットローファーです。
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こちらもラスト010を使ったモデルです。やはりイタリアのローファーといったらビットローファーですね。
ラグジュアリーな熟成した大人の雰囲気を出すリラックスシューズとして合わせるのに最適です。
MITOS(ミトス)
MITOS(ミトス)はリボンローファーのモデルです。
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やはりこちらに使われているのもラスト010です。リボンローファーはフェミニンな雰囲気が強くなるため、ロングノーズすぎても主張が強いですし、丸く短すぎても女性の靴のような雰囲気になってしまうためバランスをとるのが難しいのですが、ミトスはその高難度のバランス感の問題をクリアしています。
ラスト010が傑作
フェランテの5大ローファーを紹介しました。
すでにお気づきでしょうが、フェランテのローファーの代表モデルの多くにラスト010が使われているのです。
裏返せば、それだけラスト010の完成度が素晴らしいのです。
ひとつのラストを使って、長くひとつのモデルを作り続ける様子はまるでChurch’s(チャーチ)を代表としたイギリス靴的な商法です。
それだけフェランテのなかでも大ヒットした商品であり、自信のあるモデルということなのでしょう。
フェランテは価格帯も良心的な値段に収まっているかと思います。
ぜひ、今年の春夏はイタリア靴のローファーを。
そしてフェランテに挑戦してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。