前回がCampanile(カンパニーレ)の記事だったので、今回もイタリア靴ブランド続きでいきます!
今回の記事ではFerrante(フェランテ)の靴の紹介をしようかと思います。
目次
Ferrante(フェランテ)の歴史
1875年、カンパニア州ナポリにて、腕利きの靴職人だったルイジ・フェランテ氏が靴工房を開いたのがフェランテのブランドとしてのスタートです。
そして同氏の親族であるラファエレ氏、ザッカリア氏、アントニオ氏のフェランテ家の3名が第一次世界大戦終結後の1918年に、ナポリが州都のカンパニア州に靴工場を創設した17年後、彼らのいとこで、かつてのナポリの名靴職人と同じ名をもつルイジ・フェランテ氏がファミリービジネスに参画。最先端技術の導入に積極的だった、このルイジ氏により、同社は大きく成長を遂げ、1948年には「ロード・ブルンメル」なる紳士靴のオリジナルブランドもスタートさせました。
この第二次大戦後の資材不足を斬新なアイデアで乗り込えていきます。プリントを施した革の開発がそれです。
1960年代にはルイジ氏の子供、ドメニコ氏、フェルナンド氏、アントニオ氏らによって海外進出も果たします。このころ、ビンテージイギリス靴ファンでは有名な、スコットランドの靴ブランド「サクソン」の靴も生産に携わりました。
1979年のフィレンツェでのピッティ・ウォモでは、カーフにストライプ調などをシルクスクリーンでプリントしたアートなフットウェアのコレクション「スティルヌーヴォ」を発表しました。80年代当時最先端のコンピューターなど独創的モチーフの靴を次々と発表し、常に新たな試みをし続けているブランドなのです。
歴史は長いブランドですが躍進はまだまだ止まりません
そんな歴史の長いフェランテですが、歴史の長さに対して、ショップが出来たのは2001年とごく最近のことなのです。これは意外ですよね。
ナポリでも著名なファッションストリートのカラブリット通りに、ス・ミズーラ(ビスポーク、パターンオーダー)が行える最初のショールームを構えました。同店には世界中からセレブリティや洒落者が訪れ、上品で艶やかなナポリシューズの真髄を満喫しています。そして2013年には同じ通りに新店を出店し、名実共にナポリを代表するシューズブランドとなりました。
後ほど詳しく述べますが、フェランテはリラックスしたローファーのようなオフシューズが得意なブランドですが、一方ではグッドイヤーウェルト製法を使ったクラシックな靴も作っています。
その幅の広さを支えるのが、製法の多様さです。
マッケイ製法、ブラックラピド製法、グッドイヤーウェルト製法、ノルベジェーゼ製法、セメント製法を目的によって使い分けることによって、幅の広いコレクションを揃えることに成功しています。
環境に対する配慮がすごい
サントーニのブランド紹介をしたときにも触れましたが、今イタリアの靴ブランドは環境に対する配慮というものはすごいものがあります。
サントーニの場合は太陽光発電などを導入しているほどです。
フェランテの場合、1993年に「エコオールウェイズ」と題したプロジェクトにより、いち早く地球環境にやさしい靴作りにも着手。以来、接着剤や染料、縫い糸などの材料は環境負荷の少ないものを用いているそうで、土に自然に帰るものを意識して作っているのです。
フェランテの顔と言えばISEO(イセオ)
さて、イタリア靴ではあまり定番モデルというものを設定してブランド展開しないということは、このサイトを通じてお話していますが、フェランテの靴は少々話が変わってきます。
フェランテはかねてよりローファーの展開が豊富で、特にイタリア靴らしい柔らかなスエードを使ったモデルはその足あたりの良さから評判が高いのです。
ライニングがあるタイプのもの、アンライニングタイプのものと、派生も多くなっています。
そんなフェランテのローファーと言えば、コインローファーのISEO(イセオ)です。
|
ラスト010が作り出す丸すぎず尖りすぎずの中庸的な形のコインローファーはアメリカやイギリスのコインローファーにはない大人っぽい
艶やかな雰囲気と柔らかな履き心地を体現しています。
やはり大きな違いを感じられるのはスエードのイセオ。
イギリスの靴に使われるような、ハリのあるスエードでなく、とにかく柔らかく足あたりの良い革はリラックスしたい休日に最適です。
ElEGANT(エレガンテ)というもう少しスクエアトウになっているタイプも人気。こちらの靴の紹介も後日詳しくして良ければと思います。
|
今年のコインローファーはフェランテを選んでみては?
今年、コインローファーを探しているという方はイセオはチェックしてみると良いでしょう。
アメリカのオールデンや、イギリス靴ブランドのように6万円以上することはないですし、価格の面に置いても、普段履きするには最適な靴になるはずです。
特にローファーはイタリア靴の柔らかい雰囲気のものを履くと、顔つきから子供臭さが抜けるので大人の休日スタイルにピッタリですよ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。