楽ちん&エレガント サントーニのシングルモンクエラスティック

先日イギリスのEU離脱の話に絡めて、チーニーのFRANSIS(フランシス)を紹介しました。

イギリスはハードブレグジット(強硬離脱)を行った場合、関税に関する取り決めをなにもなさないまま、撤退してしまう可能性さえあるのです。

もしEUからの輸入に関税がかかるとすれば、革にも関税がかかることになり、もはや革を自国で賄うことがほとんどできないイギリスでは、革靴産業に大きなダメージを当たることになるでしょう。

革靴の値段が高くなるのであれば、まだメーカー存続で購入できる可能性もありますが、あおりを食らったメーカーそのものがなくなってしまうことだって十分考えられます。

果たしてイギリス靴は遥か彼方の憧れの靴となってしまうのでしょうか。

その一方で革靴ファンEU(欧州連合)と日本との間でEPA(経済連携協定)が成立し、2019年のこの2月からEU諸国との貿易で関税が撤廃、引き下げることが決まっています。

革製品の関税撤廃は11年後からと決まっているため、だいぶ先の話になってしまいますが、これはイタリア靴などが今よりも安く購入できる可能性を示唆しています。

もちろんそれまでに靴メーカーの倒産、タンナーの廃業、人件費の上昇等で今まで以上に割高になる可能性もありますが。

もしかしたら、これから10年先は再び色とりどりなイタリアの靴が注目されていくかもしれませんよ。

そんなことを考えながら、サントーニの靴を見ていると…

ほら、やっぱりイギリス靴にありそうでない面白い靴を見つけましたよ。

サントーニのシングルモンクエラスティックシューズです。

サントーニ シングルモンクエラスティックシューズ

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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こちらのサントーニのシングルモンクエラスティックシューズは、ロングノーズとエッジの強いチゼルトウが特徴のラストGEORGE(ジョージ)を使用しています。

このラストGEORGEはサントーニの中で、日本国内でも最も人気のあるラストとなっています。

かつて、イタリア靴が爆発的人気を誇っていた時は羨望の目で見られたものです。

イタリア靴=サントーニ=ラストGEORGE

イタリア靴はシャープでエレガントなんだ!と思わせるには十分なスタイルでした。

マッケイ製法で仕立てられているため、グッドイヤーウェルト製法のようにウェルトに出し縫いをかけなければいけない制限もなく、深く土踏まずの部分を絞り込むことができています。

こうすることで靴に立体感も生まれ、かつ土踏まずの部分が絞り込まれているために安定感も増します。

ラストの形状だけでなく、マッケイ製法ならではの自由なデザイン設計によって、よりエレガントに見えるようになっているのです。

サントーニでは近年世界的なクラシック回帰の流れにのって、真ん丸なトウをしたラストをイタリア国内で推進し、日本にもこの1、2年で見かけることも増えました。

しかし、私見では、アメリカやイギリス靴のようなバランスのいいラウンドトウではなく、かなり主張の強い丸いトウになっているため、あまりサントーニらしさを感じさせないものでした。

日本国内のファンはサントーニにそのようなラストはまず求めていないのではないでしょうか。

ラストGEORGEが未だに人気が根強く、むしろその人気を今まで以上に高まったのは、そのまんまるなトウを無理に日本でも勧めようとしたためなのかもしれません。

バックルはノーズの長さを活かすように、小ぶりで控えめ。その小さめのバックルの下に隠れるようにエラスティックの片側が仕込まれています。

もうワンサイドはストラップのわきに目立たないようにあります。

シングルモンクシューズを履いたことがある方なら、共感していただける方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、このシングルモンクの取り外しが、急いでいる時になかなかうまくいかないことがあり、紐靴とそんなに大差がないこともあるんですよね。

バックルのピンがストラップの穴に落ちないから、それでもごもごとしてしまうのです。

この靴であれば、そういった心配もありません。

シングルモンクスリッポンといえば、Church’sのウェストバリーやその同型であるチーニーのウォルターなどがあり、イギリスでは古くから定番のスタイルですが、このサントーニのモンクの場合は、その脱ぎ履きのしやすさをアップデートし、エラスティックをつけたため、より着脱が容易です。

これだけ色気があるということは…?

やはりサントーニの上位ランクである「ファット・ア・マーノ」ラインです。

意味としては「手作り」ということだそうですが、その名に恥じない手間暇のかかりようが靴から感じとることができます。

底材も丈夫で、サントーニのファット・ア・マーノレベルの靴にあってくると、ちょっとやそっとのことでは穴が空いたりはしません。

「MILTON LUX」と呼ばれる柔らかなカーフ素材に、熟練の職人が様々なカラーを組み合わせて生み出した、トーンを抑えたボルドーが絶妙な美しさを放っています。

ショップの製品説明にも書いてありますが、この「MILTON LUX」というカーフにハンドパティーヌ加わったことによって、この値段になっているようですね。

同じモデルのグッドイヤーウェルトで作られているブラックもありますが…

通常製造工程もマッケイよりもはるかに多い、グッドイヤーウェルトバージョンのほうが、値段が安いのですから、いかにこのファット・ア・マーノのシングルモンクに入れ込んでいるかがわかりますね。

去年から私はシングルモンクシューズに注目しているのですが、どこまでその流れは高まっていくでしょうか…?

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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