Gaziano & Girling(ガジアーノ&ガーリング) BURLINGTON(バーリントン) モダンエッグトウ

ここ数日内羽根フルブローグの名作内羽根セミブローグの名作内羽根パンチドキャップトウの名作内羽根クオーターブローグの名作と色々なブランドから、おススメのモデルを選出し、紹介してきました。

もちろんその中には載せきれなかったものもあります。

純粋に「良いもの」だけを集めたらジョン・ロブやエドワード・グリーンといった超一流ブランドの靴ばかりがノミネートされてしまうことになるでしょう。

しかし、私は価格や露出度の高さ、また「とっつきやすさ」という点、もクオリティのひとつだと考えているので、全てがそういった超一流靴ブランドだけが占めているわけではないのです。

たとえば、露出度の高さなどからいえば、内羽根クオーターブローグの名作として、エンツォ・ボナフェの靴よりも露出度が高く、とっつきやすいものといえば、チーニーのフェンチャーチの方を優先的に紹介してもおかしくないと考えます。

そんな中でどうしても選びたいな、と思う靴があっても、先に優先してしまい惜しくも10選のうちに入らなかったモデルも多々あります。

今回はそんな選びきれなかったモデルをひとつ紹介したいと思います。

今回紹介するのは、ガジアーノ&ガーリングから内羽根セミブローグのBURLINGTON(バーリントン)を紹介します。

目次

Gaziano & Girling(ガジアーノ&ガーリング) BURLINGTON(バーリントン)

Gaziano & Girling(ガジアーノ&ガーリング)のBURLINGTON(バーリントン)は内羽根セミブローグの靴です。

見た目はイギリス靴とは思えないほど、スマートでシャープなフォルムとなっています。

ブローグシューズはイギリスやスコットランドのカントリーに起源を持つ靴のスタイルではありますが、このバーリントンからはカントリーな感じは一切ありません。

グッドイヤーウェルト製法ながら、極限まで無駄を除いたコバ、ウエストを絞り込んで、フィドルバック仕立てにした側面…。要所要所の作り込みは極めてクオリティの高いところでレベルが合致しています。そしてそこから生まれる靴の立体感…。

これらは全てビスポークシューズを意識して作っているためにこのような美しい靴ができるのです。

ガジアーノ&ガーリンググの創始者であるトニーガジアーノ氏とディーン・ガーリング氏もエドワード・グリーンなど著名なブランドで高度な靴作りを経験した凄腕の職人たちなのです。

今、イギリス既製靴で一番美しいフォルムをとっているのは、ジョン・ロブではなく、ガジアーノ&ガーリングではないかと意見する人もいるほどです。

このバーリントンに使われているラストはDG70というラストで、つま先に行くにつれてシェイプがかかっていくモダンエッグトウが特徴です。

エッグトウとはいえども、エドワード・グリーンのラスト202のようなクラシカルで寸が短く見えるようなものではなく、どちらかといえばノーズが長く見えるようなシルエットになっています。

甲も不自然に高くなく、足にピタッと吸い付くような絶妙な高低バランスを保っています。

ヒールカップも小ぶりで、一度履くと病みつきになるようなラストです。ビスポークシューズのサンプルシューズといっても差し支えないほどの履き心地の良さがあります。

当然使われているカーフも最高級であることは間違いありません。

軽くブラッシングをするだけでもたちまち輝いてくるような素晴らしい革で、その中でも最も美しい部分しか使わないのです。価格が高くなる要因はこういった点にもあります。

ガジアーノ&ガーリングの靴を履くなら着る服のレベルを合わせよう

「靴は良いものを履け、靴は一番人に見られるから」、「靴さえ良ければ多少スーツなど着るものがダメでも全体がかっこよくまとまる」という通説のような決まり文句があります。

私はこの言葉に対して、半分は本当だと思いますが、半分は嘘だと思っています。

確かに良い靴を履くと、足元が引き締まり、普段そういった靴を履いたことのない人でも一目でわかるほど雰囲気の良さというのが醸し出されるものです。

ところが、靴も高くなりすぎていくと、合わせる洋服を選ぶようになります。

あまりにグレードが釣り合っていないと不自然なのです。

ガジアーノ&ガーリングの靴はグッドイヤーウェルト製法の靴ではありますが、そんじょそこらのハンドソーンウェルト製法の靴よりもずっと精緻な作りであって、フォルム美しさを持っています。まるでビスポークシューズのような美しさがあるのです。

そこに2着で4万円のようなスーツではさすがにバランスが取れないというもの。

きちんとレベルのあう洋服を用意したいところです。

この「高すぎて洋服を選ぶ靴」はおおよそ13万円くらいの靴からを基準として、その傾向が表れてくるように感じます。

ガジアーノ&ガーリングの靴を履くなら、ドーメルやスキャバルといったイギリス製でありながら、国際色に富んだ艶やかなスーツ地を作ることに長けたところの生地を使ったものなんかが、その華やかな雰囲気にマッチしていいのではないでしょうか。

履けば確実に自分を格上げしてくれますが、履きこなすにはそれ相応の自分のスタイルをお持ちの方でないと「うまく乗りこなせない」かもしれません。

極上の一足、いかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

スポンサードリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする