靴を選ぶときに何を基準に選ぶでしょうか?
見た目
素材
価格
いずれの要素もとても重要です。
質が良くても高すぎては、なかなか手に入らないですし、高いからといって丈夫で長持ちする靴かというと、そうではないものも案外混じっていたりするものです。
好みは分かれるところですが、靴は生活上必要不可欠な装身具なので、ある程度の値段でハイクオリティなものが手に入るといちばん助かるなぁと思ったりよくします。
「コストパフォーマンスが高い」という言葉はモノを妥協した感じが滲み出ていて、安っぽいのであまり好きではないのですが、そういった製品も積極的に生活に取り入れていくべきものです。
その意味でYANKO(ヤンコ)の靴は値段はグッドプライスでありながら、高いクオリティを持っていると言えます。
今回紹介したいのは、そのヤンコが提案するタッセルローファーです。
見た目の格好良さもありつつ、素材も良いものを使っており、作りも素晴らしいものです。
目次
ヤンコ タッセルローファー 0314859
今回紹介するヤンコのタッセルローファーは、見た目が「イギリスのメーカーが作るアメリカンタッセルローファー」といった感じです。
タッセルローファーの表情を大きく左右するモカ縫いは正統的につまみモカ縫いをチョイスしています。つまみモカ縫いは元祖タッセルローファーを生み出した国である、アメリカのタッセルローファーによく似ていますが、どことなくシャープな顔つきを残すのが、イギリス風に感じる理由だと思います。キャベンディッシュでカカト周りが緩かったという方はぜひこちらを履いてみて下さい。こちらのほうが、靴のウエスト部分から、ヒールに向けて角度を付け、カカトがヒールカップに引っかかるように(脱げにくくなるように)、なっています。ヒールカップは深さもあるため、足も逃げないので履いていて楽です。
このタッセルローファーに使われているラスト(木型)はラスト962というもので、
スリッポン専用のラストとなっています。
スペインの靴ブランドが、イギリス風のグッドイヤーウェルト製法のタッセルローファーを作ると、ヴァンプが深くとられていて、少々間延びして見えたりするものがしばしば見受けられますが、このラスト962を使ったモデルに関しては、かなりイギリス風のタッセルローファーを作っていると感じます。
恐らく何足かイギリスのタッセルローファーと並べて混ぜたら区別がつかないくらいの、堂々とした貫禄もあります。
甲革に使われているスエードはイタリアンタンナーのスエードを使っており、毛足がベロアのように上品に長いのが特徴。肌触りも滑らかでとても上質です。
ヤンコらしい土踏まずの絞り込みはこの靴にも活かされており、ローファーのフィット感を高めます。
この絞り込みの良さを感じられるのは、やはり本格的なグッドイヤーウェルト製法によって作られている靴ならではといえるでしょう。
ソールは伏せ縫い仕様(ヒドゥンチャネル)になっています。ヤンコのソールは柔軟剤を使っていないので、ソールの返りがついてくるまで時間が少しかかりますが、その分擦り減りが遅いので耐久性に富んでいます。
キャベンディッシュより履きやすいかも…?
クロケット&ジョーンズのキャベンディッシュはヒールカップがやや大きく感じる方もいらっしゃることだと思います。
特にキャベンディッシュ1はそうかもしれません。
キャベンディッシュのようなつまみモカのタッセルローファーをお探しの方は、ぜひこちらのヤンコのタッセルローファーも候補に入れてみてください。
ヤンコのタッセルローファーは靴のウエスト部分から、ヒールに向けて角度を付け、カカトがヒールカップに引っかかるようになっています。ヒールカップは深さもあるためカカトが逃げにくくなっているのです。
YANKO TLBになる前に
先日ちょっと触れたかと思いますが、ヤンコの靴は今後、スペイン製から中国製に変わっていこうとしている最中です。
値段とクオリティのバランスが良く取れているヤンコの靴を手に入れるなら、今がチャンスです。
なお、現在のヤンコの靴のクオリティを引き継いでいるのが、共同経営者の一人が新たに立ち上げたTLBというブランドです。(YANKO TLBとも言われます)
後継ブランドのTLBはもともとのヤンコの工場を使っているため、クオリティに変わりはないと言いますが、どうも見た目が変わった印象です。
正統派の靴がグッドプライスで欲しいという方にとっても、今がチャンスなのです。
ぜひお早めに。
最後まで読んでいただきありがとうございます。