今、運営しているもう1つのサイトの作成がひと段落つきました。
まだまだ記事数を積み重ねていきたいところなので、もうしばらくは当サイトとの兼業が続きそうです。
あと少し…あと少しでこのサイトをバシバシと更新していく日々が戻ってくることでしょう。
なお、今は当サイトに投稿された過去の記事の書き直しや追記にも同時に力を入れています。ただ更新しているだけでなく、より一層の充実に向けてあれやこれやと手をかけているところです。
さて、苦しい(笑)前置きはこれで終わりにして…
今回は私も久々にビビビッ!ときたイギリス靴を紹介したいと思います。
それはCHEANEY(チーニー)のHUMPHRY(ハンフリー)というウイングチップシングルモンクシューズです!
目次
CHEANEY(チーニー) HUMPHRY(ハンフリー)
CHEANEY(チーニー)のHUMPHRY(ハンフリー)は旧来のイギリス靴によく見受けられたウイングチップシングルモンクシューズの王道を行くモデルです。
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使用されているラストはラスト125です。
ラスト125はチーニーが2011年に創業125周年を迎えたときに新たに作りだしたラストです。
トウはイギリス靴王道のセミスクエアラスト。丸みを帯び、やや角ばった表情が特徴です。
このラスト125は2003ラストのラウンドトウをベースにしており、程よいボリュームバランスが魅力です。
対してヒールカップ部分は、6184ラストがベースになっています。チーニーの靴はチャーチと同じくFウィズが標準幅です。
このラスト125の最大の特徴はこのヒールカップにあります。
ヒールカップの大きさはDハーフにされており、ウィズのサイズに対し、ヒールをタイトなフィッティングにしたコンビネーションラストになっているのです。
横幅は標準的でありながら、ヒールカップは日本人の小さいカカトにもあうように小ぶりに設計されているため、日本人には非常に相性のいいラストといえるでしょう。
ウエスト部分もしっかりと絞り込まれ、履いた時に土踏まずの部分がしっかりとサポートされ、土踏まずを上に押し上げるような履き心地を堪能できるようになっています。
ラスト125はチーニー初のコンビネーションラストとして生まれ、今では日本だけでなく、本国イギリスにおいても大変人気のあるラストとしてチーニーの看板ラストとなっています。
フィッティングはピッタリ吸い付いてくる素晴らしいもので、履き心地の面から行くと、ラストの完成度の高さはチャーチやクロケット&ジョーンズといった、チーニーよりも価格帯が上のイギリス靴ブランドよりもいいかもしれません。
個人的にはエドワードグリーンのラスト202よりも、こちらのラスト125の方がしっくりとくるほどです。あまりの秀逸さに初めて履いた時は驚きを隠せませんでした。
クラシック好きの心を鷲掴みにするゴールドバックル
当サイトでは今年、チャーチのウェストバリーとベケットを中心にシングルモンクストラップシューズの魅力とそれに対して見直す話を何度かしてきました。
実際、今年の夏、私が休みの日に履いていた靴はウェストバリーかベケットでした。
そして、私が暑苦しいほどにここがポイントだと力説していたのが、バックルのカラーがゴールドであるかどうかという点です。
シングルモンクストラップシューズのゴールドバックルというのは、往年のイギリス靴ではよく見られた組み合わせでした。そして上の写真をご覧いただいても、ゴールドバックルがまぶしく輝いています。(もちろんシルバーバックルを使っているものもたくさんあります。ベケットにもシルバーバックルのものがあります)
今野イギリス靴だと茶靴の場合にその暖色に合わせるようにゴールドバックルを使用していますが、黒の靴の場合はシルバーバックルを使用するケースがほとんどなのです。
ゴールドバックル欲しさに、私は新旧ウェストバリーを購入し、昔の山吹色のような黄味の強いゴールドバックルを現行のウェストバリーに組み込んで使うほど(←頭おかしい)、このゴールドバックルに入れ込んでいます。
黒のスムースレザーだからこそ、ゴールドバックルをあてがいたいのです。
そのクラシック好きの心をギュンと鷲掴みするように、このハンフリーにはゴールドバックルが使われているのです。
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いや~渋い!渋い渋い!成熟した男の雰囲気が充満しています。
新入社員にはちょっと早すぎるこの雰囲気。早くとも30代にさしかかるくらいの人が履くくらいでちょうどいいでしょう。
30代半ばの人が履いていたら、私はそれだけで脳天がガツン!とやられてしまうことでしょう。
旧チャーチのPiccadilly(ピカデリー)をご存知ですか?
プラダに買収される前のチャーチ、いわゆる旧チャーチ時代に、ウイングチップシングルモンクシューズの名作がありました。
名作と誉れ高いラスト73を使用したPiccadilly(ピカデリー)というモデルです。
チャーチのシングルモンクストラップシューズの中では、同じラスト73を使用したウェストバリー、ベケットと合わせて人気の高い靴でした。
この靴は、旧チャーチが好きな方であれば、ほとんどの方が知っているモデルです。
残念ながら現在では廃盤となっていて、何かしらの復刻がなければ、現在では手に入りません。それゆえにビンテージシューズ市場ではいまだに人気も高い靴なのです。
私は今回のハンフリーを見た時に、「ピカデリーの再来だ!」と興奮してしまいました。
ハンフリーは羽根回りや履き口周りにもパーフォレーション(穴飾り)が施されており、ピカデリーに比べ、さらに華やかな雰囲気になっています。
今は間違いなくシングルモンクが熱いときです!
その合わせはともかくとして、フレンチアイビーの再来を意識したビームスなどでも、シングルモンクストラップシューズのリバイバルに力を入れています。
ワールドフットウェアギャラリーでは奈良県のオリエンタルから出ているJoseph(ジョセフ)というシングルモンクスリッポンシューズが爆発的な人気を得ていると聞きます。
その流れの中で、このシングルモンクウイングチップシューズはどうでしょうか?
2015年から2016年にかけて、多くのブランドでダブルモンク型のウイングチップシューズを発表していました。
しかし、これは見た目にもかなりゴチャゴチャとしていて、一過性の人気にとどまってしまいました。
しかし、シングルモンクウイングチップシューズは、ダブルモンクに比べ控えめになりますし、何より気品があると感じます。昔から人気があったのも納得できるようです。
定番のプレーントウやストレートチップと比べると、華美ではありますが、重厚感のあるイギリス調のスーツに合わせるだけで、洒落た雰囲気にできるのが強みです。
ジャケパンなどと言わず、どっしりと構えたスーツに私は合わせてほしいと思います。
まず他の人とは被りにくいデザインでありながら、ビジネスシーンの雰囲気を壊さない絶妙なバランスの上に成り立っています。
これからこのシングルモンクウイングチップシューズはまた人気を集めていくと私は感じています。
先取りしてお洒落を楽しみ、それでいて時代感に流されにくいクラシカルな要素を持ち合わせた靴としては、このハンフリーは最適といえるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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