クロケット&ジョーンズ×オリエント急行殺人事件 使用モデル②Barrington Ⅱ(バーリントンⅡ)

クロケット&ジョーンズ×オリエント急行殺人事件の使用モデルを一挙紹介していきましょう。

今回紹介するのは、前回紹介したLonsdale(ロンズデール)同様、ラスト363を使用したBarrington Ⅱです。

目次

Barrington Ⅱの概要

バーリントン Ⅱはロンズデールと同じラスト363を使用した、ハンドグレードラインの靴になります。
革は上質できめの細かいカーフ。クロケット&ジョーンズのハンドグレードラインの靴ではもうお決まりのクオリティですね。

オリエント急行殺人事件で使われたのは、タンカラーのアンティーク仕上げカラーのバーリントン Ⅱです。

こういった茶色は、イギリス靴ならではといったところ。

う~ん。実にイギリス靴らしい(笑)

よくこういった色味の靴をイギリス靴は「ウォルナットカラー」と称します。栗の木色という意味ですね。トリッカーズの靴においては、エイコーンカラーに近い色味。このウォルナットカラーとエイコーンカラーはまた微妙に色味が違うのですが…

ダークブラウンとはまた違い、単なるライトブラウンカラーでない、深みのある色…。
こういった靴は色の合わせが楽しみになりますから、ファッションにより方が出来るのは、靴好きとしてはうれしいですね。

このようなクロケット&ジョーンズのウォルナットカラーやチェスナットカラーなどは、黒の革と若干製造が違うのか?黒のクロケット&ジョーンズの革よりも柔らかいものが多いような気がします。

クロケット&ジョーンズのホームページなどで製造工程を見ると、こういったチェスナットカラーの靴は、クラストレザー(色のついていない革)に直接職人が手で色を入れて作っています。
もしかしたら、クラストレザーと最初から色が入れられた革では革の馴染みが違うのかもしれません。
まあ、ここは感じる人と感じない人がいるので、単に製品の個体差なのかもしれませんが。

このラスト363は比較的最近発表されたもので、初めてお披露目となったのは2009年の事です。内振りで程よくノーズの長いラウンドトウのラストになっています。
カカトの抜けがないように、カカトも絞られ、ウエスト部分も、やや狭めに絞り込んで作られています。

ハンドグレードラインなので、ソールはオークバークソールを使った半カラス仕上げの仕様。耐久性抜群の高級レザーソールです。
比べるのがおかしな話ですが、コンバースのオールスターのラバーソールよりも耐久性は間違いなくいいです(笑)

比べるところが間違っているか!(笑)

言いたいのは、下手なラバーソールよりも全然こっちのほうが強度に優れているという事です。ちょっと考えれば、耐久性にかけるものが、何百年物間作られ続けるわけがないのです。

メダリオンが実にクロケット&ジョーンズらしい靴

このバーリントンは内羽根のセミブローグというクラシックなスタイルの靴です。
それでいてモダンなのは、やはりラスト363の形状のバランス感覚が素晴らしいという事なのです。
さて、クロケット&ジョーンズは数々の名作がありますが、セミブローグやフルブローグなど、ブローグ系はあまりイメージがない気がします。

しかし、ブローグ系のシューズに施される、クロケット&ジョーンズのシープホーンメダリオン(羊の角のようにみえることから、このように呼ばれます)はその独特な形から、見る人が見るとすぐにクロケット&ジョーンズの靴だとわかります。

このバーリントンにもクロケット&ジョーンズでしか見られない独特なメダリオンが施されています。
こういったところにアイデンティティが感じられるポイントが組み込まれているのが嬉しいですね。

このタンカラーにはどんな服を合わせればいいの?

この色は履くだけでイギリスっぽさが強く打ち出る靴です。
何も知らない人が履くと、そのカラーの独特さにどんな服に合わせればいいのかお悩みになってしまうかもしれません。

正直言って、この手の色味は着る服を選ぶのでかなり着こなしは難しいです。

やはりヨーロッパのブロンドヘアーの人が履くとスタイルが馴染む色味なんですね。

これは私の偏見かもしれませんが、こういう色味の靴に、青味の強いネイビーのスーツを合わせている方をよく見かけますが(特に保険営業マンとかイケイケの外資系に)、ハッキリ言って全くエレガントに見えません。

かなり下品なカラーリングに見えます。

酷いとドラえもんのような青味のスーツに合わせている方もいるのですが、チンドン屋ですか?と言いたくなるほど、ずさんなスタイルになっています。
おそらく、青と黄色のカラーリングの相性を考えてそういう服装をしているのでしょうが、落ち着きも全くなく、お洒落なようにみえて、全くお洒落ではないという事態に陥っているのです。

じゃあ、どんな服装に合わせればいいの?となりますよね

ポイントはこの手の色の靴は、なかなかスーツに組み込むのは難しいという点を抑えておく事です(特に日本人には髪の毛の色も相まって)。やはりジャケパンに相性がいいんです。

スーツというと、基本はネイビーかグレーのダークスーツですよね。

ですから、こういった色味の靴は、逆を選べばいいんです。

こういう靴に合わせるのは、ジャケットにブラウン系のものを持ってくるといいんです。
出来れば、スーツ(共地)ではなく、下のパンツは同色系の違う素材のものをあてたりするといいでしょう。例えば、ブラウンカラーのチノパンなんかですね。

そうすると、この靴のカジュアルさと、内羽根によって生まれるしっかりした雰囲気のどちらも崩さず、スタイルがまとまります。

また、ブラウン系でなくとも、ネイビーのチェックジャケットのペーンが茶系のものを選んだり、ポケットチーフにブラウン系の物を選んだりと、足元の茶色を拾うように意識すると品よく着こなせます。

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