全国的に雨模様の天気ですね。
梅雨入りをして、雨に濡れる季節は、普段どのように靴と付き合っているかがはた目から見てもわかる季節でもあります。
仕事の用の革靴を1足しか持っていなくて、毎日毎日同じ靴を履いている不衛生なサラリーマンもいます。以前そういう人と仕事をしたことがありました。
そういう人が履いている靴は見た目にも明らかに汚くなっており、雨に打たれて塩吹きもして、水染みだらけの靴となっています。
ひどいと隣の席に座っただけで異臭が漂ってくるものまであります。まるで浮浪者かのようなズタ靴です。
さすがに靴を1足しか持っていない、という人は少ないでしょうが、案外仕事用の靴は2足しか持っておらず、一年を通してこの2足を履きつぶし、ダメになったらすぐに買い替えるという靴との付き合い方をしている人はしばしば見かけます。
悲しいことに日本においては、それは珍しいことではないのです。
しかし、足元が汚いのは本当に損をすることだと思います。
こんな状況なのに「足元をみる」という言葉がありますからね。
さて、この「足元をみる」という言葉には2通りの意味があるのですが、それはいったいどういったものなのでしょうか?
今回はこの「足元をみる」について考えていきたいと思います。
目次
「足下をみる」という言葉
この言葉が使われるとき、大きく2つの意味にわかれます。
①その人が弱い立場にいるのを知って弱みにつけ込むこと
②その人の履いている靴を見て、その人の性質を見極めること
日頃より当サイトをご覧頂いている革靴好きの方にとっては、②の意味で捉える人が多いかもしれませんね。
本来の「足下をみる」の意味
本来「足下をみる」という言葉は、「人の弱みにつけ込む」という意味です。
言葉の起源は江戸時代まで遡ります。
駕籠かき(人をカゴに乗せて担ぐ人)や馬方(馬に荷物や人を乗せて運搬する人)が、旅行者の足の疲れ具合を見て、料金をふっかけたことに由来するようです。
まさに人の弱いところに付け込んで、悪巧みをするというところが真意だったのです。
「あいつ、俺の足元見やがって!」ということは実生活で度々ありますよね。
金欠なのを知っていて、わざとそのタイミングで気になっている子との食事会を設定する底意地の悪い奴とか←経験あり(笑)
人の弱い立場を利用して傍若無人な振る舞いをする輩とか…。
例を挙げれば、枚挙に暇がないですが、足下をみるとはこういうときに使います。
革靴を愛する人にとっての「足下をみる」
今紹介したような①の意味で使う場合もありますが、このサイトにたどり着いている方の多くが、「履いている靴をみて、その人の性質を見極める」という意味の②として捉えているのではないでしょうか。
②の意味で使うこともよくありますね。
私もこんなサイトを運営しているため、しょっちゅう人の足元ばかりチェックしています(笑)
日本人は綺麗好きなはずですが、靴に関しては汚い人が本当に多いと感じます。
これは、国によっても結構違うようで、イタリア人なんかはロクに手入れもせずに履き倒している人が多いそうです。
反対に紳士靴発祥の地である、イギリス人と一緒に仕事をしていると、彼らは高い靴は履いていなくとも、靴はブラッシング等でこまめに手入れしている人が多いような気がします。
ただ、やはり仕事をしていると、靴まできちんと手入れしている人は、仕事もきちんと期日までにこなすだとか、人に対して誠実だとか、そういう人が多いような印象が私にはあります。反対にイタリア人のように汚く靴を履きつぶしている人は、仕事の道具だという考えがないように感じます。
「仕事はあくまで生きていくために仕方なくやっているもの。だから、別にそんな嫌々やっているものに力をかけなくてもいいや」というようなのが、どことなく透けて見えるような感じがするのです。
偏見なのかもしれませんが、やはり身だしなみに気を遣わない人というのは、どこか人とのコミュニケーション能力が欠落しているような印象が強いです。
靴を綺麗にするのは、人に対する気遣いだと思います。
自分の横に浮浪者のような汚い靴を履いている人がいたら、私はすごく恥ずかしいですし、自分も同じ穴の狢と思われるようで大変嫌な思いをします。
ましてや異臭が漂うような靴を履いているのは、エチケット違反です。だいたいそういうやつと食事するときに限って、座敷タイプの居酒屋とかで、靴下から悪臭が立ち込めたりするものです。(お食事中の方すみません)
スメルハラスメントとはまさにこのことです。
と、まあ簡単に言えば、まわりの人に対する態度を表す鏡のような役割を果たすのが靴なのではないかな、と私は思います。
だから私は今日も明日もこれからも「足元を見続けます」。
足元が汚い人は大体スーツもヨレヨレ
ちなみに足元が汚い人はスーツもアイロンをかけずにヨレヨレになっていることが多いですね。
多くは廉価なスーツを2、3着だけで一年中を過ごすというパターンのようで、皺だらけでみっともないことこの上ありません。おまけにクサイ時も…。最悪です。
「靴は口ほどにものを言う」
「足元をみる」という言葉には2通りの意味があり、どちらの意味においてもよく使われる言葉ですが…
両者ともその言葉の本質は「他人の履物をみて、その人の性質を見極める」というところにあります。
「靴は口ほどにものを言う」
とでもいいましょうか。見ている人は少ないかもしれませんが、見ている人はどこかに必ずいます。
靴を手入れしないだけでマイナスイメージをもたせるくらいならば、日ごろからきちんと手入れして自分が周りから見て良く見えるように、セルフマネージメントをしていきましょう。
靴が2足しかない人は、1週間に5日働くとして、5足用意しましょう。梅雨の時期は5足でも足りないと感じることがあるくらいですからね。
ただ単に高価な靴を履けばいいというものではありません。
高価な靴はそのデザインや靴のシルエットの美しさ、素材の良さで人の印象をよくすることができますが、手入れもしないで汚くしていれば安靴を履いているのと同じことです。
大切なのは「靴ときちんと付き合うこと」です。
また、少ない足数で回している人は、足の臭いも酷いことになっていることがあります。足の臭いを抑える専用の石鹸などで臭い対策も行いましょう。
輝けライフ!では靴のお手入れ方法についても詳しく紹介しています。
ぜひ、参考にしていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。