イタリア靴の良い点・悪い点をまとめました(そろそろイタリア靴の話もしましょう)

輝けライフ!では今までイギリス靴を中心に、各モデルなどを紹介してきました。

もちろん、今後もイギリス靴、およびモデルの紹介は随時行っていきます。

サイト開設から今までイギリス靴に集中しており、そのイギリス靴の紹介もだいぶ落ち着いてきたので、イギリス靴と並び世界的に著名な靴ブランドが多く出ている、本日より随時イタリア靴も紹介していきたいと思います。

なぜ、イギリス靴ばかりだったかというと、イギリス靴は製品の仕上がりにブレが少なく、安心感があるからです。

対して、イタリア靴はちゃんと名の通ったところでないと、製造のブレが大きく、たまに驚くほど酷いクオリティのものがあったりするのが難点であり、私はその難点に振り回された経験があるので、イタリア靴にちょっと疑いの目を持っていた時期があったという背景があるのです。

このサイトで紹介してきた紳士の国、イギリスで現在展開されている靴ブランドは、ほぼ全てのブランドが100年以上の歴史を持つ、老舗ばかり。

対して、イタリアの靴ブランドというのは、そのほとんどが歴史自体はほとんどないブランドが多いです。

もちろん1920年代頃から開設された古いブランドもありますが、イタリア靴ブランドの中ではそれはわりと珍しいほうになります。

と、いうのもイタリアでの靴生産というのは、第二次世界大戦が終わったの1945年頃から、盛んになったからです。

人件費が安い当時のイタリアには、世界中から靴製造の注文を受けていました。

わかりやすくいうと、現在の中国や東南アジアのように、世界中に向けて安価な量産品を作っていたのです。

今の世間一般的なイタリア靴のイメージ、華やかで高級品というところとは、かけ離れた話ですが、数多の靴を作る中で、イタリアは独自の手染め技術などを極めていきます。

イタリアは北と南で気候の差もあるため、服装の趣味も大きく異なるそうですが、北も南もイタリアの靴というと、やはり華やかなで見た目も軽やかなものが多い印象です。

ここで、ざっくりとイタリア靴の弱点と良い点をまとめてみました。

目次

イタリア靴の弱点

イタリア靴はその見た目が華やかで軽やかな雰囲気なものが多いのが特徴です。高価なものから割とリーズナブルなものまで様々ありますが、大まかに共通している弱点をいくつかあげていきます。

テキトーすぎる

これはイタリア靴の宿命といっていいかもしれません。

国民性がもろに靴に出てきます。一言でまとめれば「テキトー」なんですね。

良く言えば一足一足手作業が加わったようなぬくもりがありますが、悪く言えば工業製品としては誤差という言葉では済まされない致命的な欠陥があるものもあります。

私は買おうとしていたイタリア靴のメダリオンのズレがあまりにひどかったので買うのをやめたこともあります。また、手染めで靴の色を出していることが多いので、右足と左足で微妙に色味が違うこともあります。

ほとんどの場合は手染めならではの雰囲気を楽しめる程度ですが、ひどいと全く違う色味の時もあります。

某イタリア靴でオーダーしたことがありますが、色も明らかに革スワッチのものと違っていたりしますし、中には革が裂けた状態で納品されたという話を知人から聞かされたこともあります。

これは安価なイタリア靴に多いです。しかし、安価とはいえ4万円前後のものにもしばしば見受けられます。これだったらイギリス靴の中古品のほうがよほどマシなのではないかと思ってしまいます。

革に耐久性がないものが多い

イタリア靴は非常に柔らかな革を使い、よくイタリア靴で採用されるマッケイ製法と薄いソールが相まって、その履き心地の柔らかさはさらに強調されることが多いです。

しかし、良い点の裏側は悪い点に直結します。

柔らかい分だけ、革の耐久性がないものがあります。クラックはイギリス靴に比べ、早く発生しやすいと思います。

手染めの場合色が飛ぶことも多々

手染めの靴はイタリア靴の最大の魅力のひとつですが、下手にリムーバーやサフィールのクレムのような油性クリームを使うと、有機溶剤によって色が飛んでしまうことがしばしばあります。色味が鮮やかなものは、新品のような状態を保つのが難しいこともしばしばです。

靴を「育てる」という感じは希薄

イタリア靴は最初から柔らかく、色とりどりで美しい靴が多い一方で、その靴を長く時間をかけて自分だけの1足に育てていくという考えは希薄です。

私はよく花に例えるのですが、、、

種をまき、水をあげて、その成長を見守り、花が咲くまで長い時間楽しむのがイギリス靴。

対して花屋で一輪挿しの花を買って、美しい花をしばらくの間楽しむのがイタリア靴。

そんな印象があります。

もちろん、色が薄いものなどは、手入れの仕方次第で無限大のエイジングを楽しめるとも考えられますが、靴の擦れなどはイギリス靴以上に悪目立ちする気がします。

黒靴は除いて、やはり新品の時が一番しっくりくるものが多いと思います。

イタリア靴の良い点

対してイタリア靴の良い点とはどこにあるのでしょうか。

他国を圧倒する芸術性

やはり、手染めなどにより、その靴から放たれる色気はイギリス靴では全く出せないものです。

柔らかく薄く、軽い仕立てのスーツなどには雰囲気が合いやすいですね。

メダリオンひとつをとっても、独創的なものが多く、履いていて気分が高揚するものがあります。

履き心が柔らかなものが多い

イギリス靴は堅牢なグッドイヤー製法で作られますが、イタリア靴の場合、グッドイヤーでもイギリス靴ほどなぜか硬くなく、柔らかなものが多いです。

もちろん、マッケイ製法が採用されているイタリア靴の場合、その特徴は顕著です。

やはり、甲革をはじめとする素材そのものが柔らかいもの多く採用されているのが大きな理由でしょう。

やはり、イギリス靴のあの硬く、時間をかけないと馴染まない靴がどうしても苦手という人も大勢います。

そういう人にこそ、ぜひイタリア靴の履き心地の柔らかさ、軽やかを楽しんでほしいところです。

手仕事が感じられる

これは先に述べた弱点の表裏一体でしょう。

イタリアはそれほど裕福な国でもないので、田舎の靴工場は、工場というよりも工房のようなところも多いそうです。そして高い最新の機械がない分だけ、手作業も多くなる。

そういったところから生まれる靴の温かみはイギリス靴にはない点です。

代表的ブランド

さて、そんなイタリア靴ですが、ブランドもたくさんあります。

今パッと思いついたのだけでもこれだけありますよ。

サントーニ

デュカル

ストール・マンテラッシ

ステファノ・べーメル

ステファノ・ブランキーニ

ア・テストーニ

フランチェスケッティ

ディメッラ

フランチェスコ・ベニーニョ

トッズ

グッチ

フェランテ

ざっと、あげてみましたが、やはりイギリス靴にはない雰囲気を携えたブランドばかりですね。

輝けライフ!がおすすめするのは…

やっぱりサントーニでしょうか。

サントーニは比較的色んなところで手に入りますし、先に述べたような製品のブレなどもほとんどなく、世界最高峰の靴ブランドのひとつです。

手染めの製品でなくとも、黒でも十分色気が放たれており、その履き心地の良さも素晴らしいです。

このサントーニのパーフォレーションなどはイギリス靴では絶対にないデザインですね。

花のような形をしていてかわいらしく、捻りもきいてますし、美しい。

お値段はしますが、エドワードグリーンを買うよりは安く済む場合が多く、イタリア靴に挑戦したことがない人は、下手に中途半端な価格の靴を買うよりも、思い切ってこのブランドからスタートするのもおすすめです。

ひとつひとつのブランドの詳しい解説はまた後日していきます。

お楽しみにお待ちください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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