Allen Edomonds(アレン・エドモンズ) MacNeil(マクニール) これぞロングウイングチップ

引き続きAllen Edomonds(アレン・エドモンズ)の話をしていきましょう。

アレン・エドモンズはアメリカのドレスシューズブランドとして、数多くの名モデルを作っています。

ついこの2つ前に投稿したPark Avenue(パーク・アベニュー)はそのいい例でしょう。

内羽根のストレートチップで、広い履き口、6アイレット、ナローな見た目はアメリカ靴らしいシルエットを持っています。

アメリカ靴といえば、忘れてはいけない代表的な意匠があります。それがロングウイングチップです。

特に外羽根のロングウイングチップを見ると、それだけでアメリカ靴、もしくはアメリカ靴をオマージュしているとわかる佇まいが人気が続いている秘密です。

ロングウイングチップの場合、羽根のキャップを覆う羽状のパーフォレーションが土踏まずのところで落ちるのではなく、カカトの方までぐるりと1周して、靴のサイドを覆ってしまうのです。

アメリカ靴に見られる意匠で、不思議とこの意匠はイギリスの靴では見かけることはありません(わざとそうしているモデルもありますが、一般的ではありません)

そんなアメリカ靴らしい意匠のロングウイングチップの名作がアレン・エドモンズにはあります。

それが今回紹介するMacNeil(マクニール)です。

目次

Allen Edomonds(アレン・エドモンズ) MacNeil(マクニール)

Allen Edomonds(アレン・エドモンズ)のMacNeil(マクニール)はアメリカントラッドをそのまま形にした外羽根のロングウイングチップの靴です。

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このマクニールに使われているラストはラスト97です。

短縮して、7ラストという呼称でも認知されているラストです。アレン・エドモンズの中では割と古くからあるモデルで、ポインテッドトウが大きな特徴です。

トウの部分が盛り上がらずにフラットでいるところも、独特の表情をもっています。

キャップのメダリオンはまるでむりやり押し込めたかのように、ギュッと小さなキャップにあしらわれています。

このメダリオンの小ぶりで詰まった感じのメダリオンはトリッカーズに似ているようですが、やはり独特な雰囲気をもっています。それはロングウイングチップなどの全体的なバランスゆえでしょう。

ラスト97はパークアベニューにも使われているラスト65と比べると、全体的に膨らみのあるラストとなっていて、横幅などに余裕がでやすくなっています。

ただし捨て寸は若干短めです。場合によっては、ラスト65よりもハーフサイズ上げたくなる人もいるかもしれないサイズ感です。

マクニールの底回りはダブルソールになっており、重厚感にあふれるのと同時に、耐摩耗性に富み、ちょっとやそっとのことでは、ソールに穴が空くということまでにはなりません。

もちろんグッドイヤーウェルト製法も、一味加えたアレン・エドモンズおなじみの360°グッドイヤーウェルト製法は健在です。これにより、武骨な表情になります。

通常ダブルソールのグッドイヤーウェルト製法の靴というと、固くて履き馴染むまで時間をかけないといけないものですが、アレン・エドモンズの場合は、シャンクを取り除いた足の先からカカトまで目一杯練りコルクを敷き詰めてありますので、体重がかかると靴底全体が沈み込みが出てきて、中底が足の形に合うようになるのも早いです。

イギリスの靴などと比べると、アレン・エドモンズのグッドイヤーウェルト製法の初期段階からの履きやすさに感動することでしょう。

さすが「世界で一番履きやすい靴」というのを標榜して立ち上げれたブランドだけあって、そういった細かいこだわりにアメリカンクラフトマンシップがこめられています。

外羽根ロングウイングチップはカジュアルにもスーツにも

外羽根のロングウイングチップといえば、その見た目のカジュアルさからデニムなどに合わせて履く人が多いかと思います。

もちろんその履きこなしは◎で、定番の履きこなしとなります。

特にこのマクニールの場合、茶色のほうが、グレインレザーとなっているので、カジュアルな雰囲気は断然黒よりもでます。

逆にグレインレザーまで行くと、ツイードなど、カジュアルな素材を使ったものでないと、スーツスタイルに合わせるのはかなりシビアになってきます。

一方で黒の場合、もちろんデニムなどに合わせるのも素敵ですが、アメトラ風のスーツ、もしくは細身のスーツにあえてボリューム感のあるこの靴を持ってくるのも素敵です。

TOKIOの長瀬智也さんが今月発売されているAERA STYLE MAGAZINE で、体のラインにピッタリと合わせたグレーのチョークストライプスーツに足元はブラックの外羽根ウイングチップ(チャーチのグラフトンっぽいです)を合わせていました。

それがまたカッコ良かったです。全く違和感もありません。やはり紐靴ですから、ローファーを合わせるよりもずっとこちらのほうがしっかり見えるのです。

もちろん芸能人効果というのもあるでしょうが、重厚感のある黒の外羽根のウイングチップというのも、男の装いに重みを出す効果が期待できるので、頼もしさを演出するのであれば、そういった履きこなしにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

男のワードローブにぜひ1足「重みのある」靴を加えましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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