フランチェスコ・ベニーニョを大紹介 圧巻のハンドパティーヌとエレガントなフォルムが売り!

今回はイタリア靴の紹介です。

先日紹介した2ブランドはSantoni(サントーニ)a.testoni(ア・テストーニ)はイタリア靴の中でも一級品のブランド。

質の良さの分だけ、お値段もそれなりに高くなります。

イタリア靴というと、値段は10万近くする高いものしかないのでしょうか?

そんなことはありませんよ!

もう少し価格は抑えめでありながら、イタリア靴ならではのシャープなシルエットとムラ感溢れる手染めの良さが引き立ったを十分楽しむことの出来る靴があります。

その代表的ブランドがFRANCESCO BENIGNO(フランチェスコ・ベニーニョ)です。

今回はフランチェスコ・ベニーニョの靴を紹介していきます。

目次

フランチェスコ・ベニーニョの概要

1926年にナポリで創業したフランチェスコ・ベニーニョ。イタリア靴のなかでもわりと歴史の深いブランドです。

ベニーニョの最大の特徴は良心的な価格で、超高級靴にも勝るとも劣らない色彩豊かなハンドパティーヌの靴を展開しているところにあります。

一時期よりも値段はあがっていますが、それはベニーニョ以外の革靴全てで言えることです。

この美しい色味を生み出す工程として、ひとつひとつハンドパティーヌで仕上げていくため、クラフト感溢れる、人の手のぬくもりが感じられるような風合いを持った靴になります。

それはただの靴という装身具というよりかは、一種の工芸品のような佇まいです。

製法はイタリア靴ならではの軽さと履き馴染みの良さ、耐久性、そして革の柔らかさを最大限に活かせるマッケイ製法を採用しています。

ベニーニョの靴のクオリティは確かなもので、事実、イタリア靴最高級ブランドのひとつであるステファノ・ブランキーニの靴をOEMで作っていた実力派ファクトリーでもあるのです。

ラストの紹介

フランチェスコ・ベニーニョではラストの種類が約20種類あります。

以前の記事でも取り上げていますが、イタリアの靴はイギリスの靴のように定番のモデルというものを持たない傾向にあります。

それはこのフランチェスコ・ベニーニョも同じです。

しかし、その代わりというべきか、ベニーニョはラストが有名です。

今回はその中でも日本で見かけやすいラストを絞って紹介していきます。

LONDON

ラストLONDON(ロンドン)はエッジの効いたチゼルトウ、イタリア靴らしいロングノーズ、薄いつま先から甲にかけての立体的なラインが特徴。踵が欧米人に比べ小さいとされる日本人には、とても相性の良い小ぶりなヒールカップが嬉しいラストです。

ロンドンという名前がついてはいますが、イギリス靴のようなずんぐりむっくりしたフォルムではありません。

ベニーニョの中では最もポピュラーなラストといえ、フランチェスコ・ベニーニョの靴を試すのであればまずはこのラストの靴からスタートしてみると良いでしょう。

ENEA

ラストENEA(エネア)は、定番のラストであるLONDONと比較すると少し甲高になっています。

そのため甲が高い人にはラストLONDONよりも適しています。ラストLONDONが合わないと思ってベニーニョの靴を断念した方は一度お待ちを!こちらのラストも試してみる価値は十分ありますよ。

もちろんフォルムはイタリア靴らしい安定感のあるロングノーズ。そしてスクエアトウが特徴です。

DILAN

ラストDILAN(ディラン)はローファー用のラストです。

ややワイドで丸みを帯びたセミスクエアトウのフォルムになっています。ヒールカップは日本人にも合いやすい小ぶりな形状。アールを描くカーブでしっかりとフィット感を守っています。

COMO

ラストCOMO(コモ)もロングノーズなフォルム。

ラウンドともスクエアともとれるセミスクエアトウが特徴。

トウスプリングを効かせたラストで、その理由はロングノーズながら階段の上り下りの際や歩行の際のつまずきを軽減するのを目的としています。

SOUL

ラストSOUL(ソウル)はシャープなシルエットと、トウが盛り上がって丸みを持たせたラストです。トウの形状はお得意のスクエアトウです。

イタリア靴得意のチゼル型になっており、このラストを使用した靴は、他のラストとはまた違った味わいのある靴になります。
もちろんこちらもノーズは長めです。

こうしてみるとクラシコイタリアの王道であるスクエアトウの木型が多いことに気が付きますね。

そしてやはり神髄はエレガントなロングノーズのフォルムにあります。

フランチェスコベニーニョの良い点・悪い点

やはり、フランチェスコ・ベニーニョの靴の良い点は、色彩が多彩であるということです。

熟練の職人たちによって生み出される色味は芸術性すら感じます。

レザーソールもハンドパティーヌしています。フランチェスコ・ベニーニョの靴の革底に多いカラーはブルーです。この色味がまた綺麗ですね。

色もただ1色を塗るのではなく、何色も重ねて塗って作りだすため、やはり職人たちの手作業と経験に裏付けされた勘が重要なのです。

そのため、1足として全く同じ仕上がりになっている靴はないのです。これがベニーニョの靴の最大の良さであります。

ただし、その良さは悪い点と表裏一体です。

きちんと手入れをこまめに行わないと、このカラーはどんどん抜けていってしまいます。

雨の日などは厳禁です。そのため経年変化によって味わいを増していくという靴ではないのです。

革も仕立ても柔らかく出来ているため、耐年数という点では物足りないのは事実です。

しかし、その悪い点をカバーするのは圧倒的な数の美しいカラーバリエーション。

それを税込み5万円代で展開しているのは、素晴らしいものがあります。

そこがイタリア靴ならではの強みなのです。

イタリア靴に挑戦したことがないという方で、最初からサントーニはちょっと手が出しにくいという方は、このベニーニョの靴からイタリア靴の良さに触れてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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