タッセルローファーの名作を集めました おススメ10選を大紹介!

内羽根パンチドキャップトウの名作

内羽根クオーターブローグの名作

内羽根セミブローグの名作

内羽根フルブローグの名作

色々なスタイルの靴の名作を紹介してきました。

独断と偏見に満ち満ちたランキングかもしれません(笑)

いよいよ陽気も夏の様相を呈してきましたので、今回はタッセルローファーの名作を紹介していきます。

タッセルローファーの人気はもうしばらく続きそうなので、まさに今が旬といえる靴です!

まずはタッセルローファーの起源について学んでいきましょう。

目次

タッセルローファーの起源

タッセルローファーの起源はごく最近で、誕生したのは1948年。

第二次世界大戦も終戦したあとに初めて作られたのです。

そもそもタッセルとは甲部分についた『房飾り』のことですが、元々はヨーロッパの宮廷内のカーテンや衣装装飾に用いられていたものを靴に転用したのが始まりとされています。つまり宮廷内での室内履きの靴などにかなり昔から取り入れられていました。ただし、それは紐靴に限った話です。

紐の先のアグレットがタッセルになっていたのです。

ギリーシューズの紐の先もタッセルのアグレットになっていますね。

それでは、タッセルローファーはどういった経緯で生まれたのでしょうか?

その起源はオーダーにあります。

ハンガリー出身のハリウッド俳優、ポール・ルーカスがイギリス国王のエドワード8世が履いていたタッセル紐靴に憧れて、イギリスで購入した同タイプの靴を持ち帰り、ニューヨークの靴店で同じような靴の製造を依頼しました。

ところが出来上がった靴はポール氏の足に全く合いませんでした。

その後『デザイン性を損なわずにより履きやすく作って』とロサンゼルスとニューヨークの違う靴屋に片足ずつ預けてオーダー。その後オーダーを受けた靴店は偶然にも同じ靴メーカーに作成を依頼しました。

その靴メーカーこそ、オールデンでした。

そしてオールデンが作りだしたのが、タッセルローファーだったのです。

結局世界初のタッセルローファーはオールデンによって作成されたというわけです。

ポール・ルーカスは世界で初めてタッセルローファーを手にした人となりました。

これが1948年の出来事だったと言います。

このタッセルローファーはその後アメリカ東海岸で大流行します。特に弁護士がスーツスタイルにも合わせて履いたことから、「弁護士」というイメージが定着していきます。アメリカでドレッシーさに磨きがかかっていったという点が興味深いですね。

実はオールデン製の元祖タッセルローファーを定番シューズとして扱ったのが、アイビーの代表である「ブルックスブラザーズ」だったのです。

ブルックスブラザーズこそがタッセルローファーの火付け役であり、ブルックスブラザーズがタッセルローファーの元祖だという意見があるのには、こういった理由があるのです(既製靴を広めたという点では一理あります)

定番として広まった理由には、やはりコインローファーよりもずっと大人びて見えたというのが大きかったのでしょう。

俳優がアメリカに持ち込み、アメリカで生まれ、発展していった靴なのです。

タッセルローファーの起源については「弁護士がオーダーしたのが最初」などいくつか説がありますが…

最初の作成はオールデンが作り、1940年代半ばから後半までには完成され、50年代にアメリカで発展した靴ということは、どの説も同じです。

今回はニューヨークタイムズが掲載した記事にあるエピソードをその起源として採用しました。

タッセルローファーの起源を学んだところで、早速タッセルローファーの名作を紹介したいと思います。

今回も10モデル選んでみました。

タッセルローファーのおススメ名作10選!

オールデン タッセルローファー

タッセルローファーといえば、このオールデンを抜かして、他の靴を紹介するにはわけにはいきません。先ほど解説した、タッセルローファーの元祖がこのオールデン製のタッセルローファーです。

アバディーンラストを使ったオールデンのタッセルローファーは特に有名です。

アバディーンラストは他のオールデンのラストに比べても横幅が細いことで知られています。ヒールカップも小ぶりでグッドイヤーウェルト製法ながら、最初からカカトが逃げにくい名ラストです。

オールデンといえばコードバン。コードバンのモデルになると、値段が15万円くらいになってきますが、カーフになると値段がグッと下がって、割と現実的な値段になるためおススメです。

コードバンに比べても扱いやすく、革馴染みも出るため、ローファーにはむしろカーフ素材のほうが良いと感じます。実用性が高いのです。

クロケット&ジョーンズ キャベンディッシュ

次に選出したのはクロケット&ジョーンズのキャベンディッシュ。

ここ2~3年爆発的なヒットをしています。春夏秋冬問わず、1年中メンズ雑誌を賑わせています。

実際に5万円以上のタッセルローファーを楽天市場で検索すると、最初のページのほとんどすべてをこのキャベンディッシュが検索結果を占領しています。

つまみモカ、ラスト325を使ったクラシカルなラウンドトウはアメリカに由来するタッセルローファーの王道です。スーツからTシャツに短パンといったシーンまで、色々な服装に合わせやすいです。

1960年代から作り続けられていたロングセラーモデルです。

以前、こちらのキャベンディッシュに関しては詳しく当サイトで紹介しておりますので、そちらの記事も合わせてご覧ください。

→クロケット&ジョーンズ キャベンディッシュについて詳しくはこちらから

チャーチ キーツ

クロケット&ジョーンズに負けず、チャーチにも人気のタッセルローファーがあります。

それがKEATS(キーツ)です。

ラスト93を使っており、捨て寸がやや短めのラウンドトウが特徴です。甲が浅く、履き口がとても広いのが特徴です。その分コロンとして見えるので、クラシックな雰囲気が演出できます。

偏平足の人だと、履き口が笑ってしまう恐れがあったり、その捨て寸のつまった感じから、合わない人はとことん合わないといわれるラスト93で作られたキーツですが、ヒールカップは深く小ぶりで、踏まずの部分から、カカトの方向に向けてシェイプをきかせているため、ローファーにありがちなパカパカ脱げてしまうという恐れが少ない良く出来た靴です。

昔からキーツは主に甲革にバインダーカーフを用いてきました。独特の光沢感と雨や汚れに強いバインダーカーフはガラス革の一種ですが、靴好きたちの間にも人気の革です。

個人的にはキーツの方がキャベンディッシュの100倍カッコいいと思っているのですが、この思いはなかなか広まりません(笑)

最高級靴読本の2には、ジェレミー・ハケットとジャーミンストリートを散歩した紹介記事がありますが、その中で「世界で一番完璧なタッセルローファーはチャーチと断言しちゃいます」とあります。

主語がないので、いったい誰が、どのモデルのタッセルローファーか、そしてなぜ完璧かは語られていたいのが残念ですが、横にかかれている絵から見るに、間違いなくそのタッセルローファーはキーツのことを指していると思われます。

このキーツに関しては以前当サイトで紹介しているので、詳しくはキーツについて知りたいという方は、そちらも参考にしてみてください。

→チャーチ キーツについて詳しくはこちらから

サントーニ タッセルローファー

今までタッセルローファーのような抜け感があって、リラックスした場面で履く靴こそ、イタリア製のタッセルローファーがおススメだと何度もこのサイトで紹介していますが、サントーニのタッセルローファーはその代表かもしれません。

タッセルの紐はねじっていて、洒落感がグッと増します。

こちらはグッドイヤーウェルト製法ながら、コバも大きく張り出しておらずお洒落です。

インソールの色がブルーという点もイタリア靴らしい雰囲気に溢れています。

作りの面では、オールデン、クロケット&ジョーンズ、チャーチのタッセルローファーよりも高級なカーフを使い、丁寧に作られています。

チーニー ハリー

チーニーのHARRY(ハリー)もここ数年のタッセルローファー人気の波に乗って各メディアで紹介されている靴です。

ローファーなら、これくらいの値段までで良質な靴がいいな、というワガママにチーニーが応えてくれた贅沢な1足です。

デザイン的にもクロケット&ジョーンズやオールデンのものと変わらないため、見劣りもしません。

ラストはチーニーのローファーで使われている、ラスト214を使用しています。ヒールカップ」と履き口がシェイプしているため、フィット感を高いのも◎

甲の部分が上方向にクイッと上がっているため、ローファーにありがちな甲にフィットしすぎて擦れたり圧迫しすぎを回避します。

ローク ブライトン

ここで変形のタッセルローファー、キルトタッセルローファーを紹介です。

1960年代、モッズの間でファッションアイテムとして欠かせなかったのが、このキルトタッセルローファーです。

その元祖こそロークのロングセラーのキルトタッセルローファーのブライトンです。

ザ・ジャムのポール・ウェラーも愛用する名作です。

ソールにはマーチンソールを使っているものや、革底の物もあったり色々。

ロークの代名詞的ローファーで、つま先のモカ縫いは旧式の機械でないと縫えないと言われる、まさにロークにしか作れないローファーなのです。

履いてみると、丸々とした見た目と裏腹にカカトの絞り込みと踏まずのフィットが抜群で、カカトが抜ける心配も少ないです。しかも不思議とカチッとした感じがでます。だからこそモッズたちもスーツにこの靴を合わせていたのではないでしょうか。

さすがイギリス靴ブランド。

モッズローク自慢の1品をぜひ試してみてください。

以前、こちらのブライトンに関しては詳しく当サイトで紹介していますので、そちらの記事も合わせてご覧ください。

→ローク ブライトンについて詳しくはこちらから

フェランテ アルノ

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Ferrante【フェランテ】タッセルローファー ARNO スエード ブラウン
価格:58320円(税込、送料無料) (2018/6/25時点)

次は以前紹介していますフェランテから紹介です。

イタリアナポリの3大ブランドのひとつとされるフェランテは、ラスト010を使った様々な名ローファーを作ります。

このARNO(アルノ)もそんな1足です。

柔らかでベロアのような毛足の長いスエードはラグジュアリーでリラックスした雰囲気を生み出します。

アメリカやイギリスのタッセルローファーもいいですが、休日にはこんなリラックスした雰囲気のタッセルローファーこそ履いてみたいと思う1足です。

なお、グッドイヤーウェルト製法のフェランテもあります。

堅牢性を求めるのであればこちらもおススメです。

ヤンコ タッセルローファー 0314859

このヤンコのタッセルローファーはつい先日紹介したばかりのモデル。

アーチの部分をサポートするように絞り込まれ、土踏まずの部分が突き上げたようなフィット感をもたらしてくれるモデルです。

デザイン自体もオールデンに由来する、つまみモカ縫いの王道のデザインです。

値段も手ごろなのが嬉しいところですね。

エンツォ・ボナフェ ウイングタッセルローファー

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Enzo Bonafeエンツォ ボナフェLoaferローファー[シューツリー付属]
価格:124200円(税込、送料無料) (2018/6/25時点)

エンツォ・ボナフェからランクインしたこちらのローファーは少々変則的なウイングチップの意匠が取り入れられたタッセルローファーです。

イギリス靴ブランドなんかではよく見るデザインのタッセルローファーですが、それをイタリア靴ブランドであるボナフェがやるというのが面白いです。

ボナフェはイタリア北部のブランドなので、わりとお堅い靴を作っていてもおかしくはないでしょうか。

上質なスエード、9分仕立てで作られたローファーは履き馴染みが良く履きやすさ抜群です。

ベルルッティ マティス

最後に選んだのは、フランスのラグジュアリーブランド、ベルルッティからマティスです。

甲革全体が編み込みになっており、リゾートラグジュアリー感100%の靴となっています。

ベルルッティというと、パティーヌに代表されるように、イギリス靴ブランドとは双極に位置する靴を前面に出したデザインが多いもの。

このタッセルローファーに関しては着合わせはよく考えないといけない、というよりかは履く人のスタイルを選びます。

履きこなす自身のある方はぜひ試してみてください!

タッセルローファーは基本なんにでも合わせられる

タッセルローファーは少々子供っぽく見えるという弱点もありますが、その弱点を感じさせずにここまで広く人気が広がっている理由は、様々なシーンで履き合わせることができるという点です。

スーツにあわせる…

シアサッカーのジャケット(スーツ)に合わせるのはアメトラの基本

もちろんネイビージャケット×グレーのスラックスというジャケパンスタイルにもバッチリです。

休みの日はTシャツにショーツにタッセルローファーでも面白いですね。

まだまだこれからがタッセルローファーが一番活躍するシーズンです。

今からでも遅くありません。

今まで挑戦したことがなかった方も一度取り入れてみると、その良さに気が付くはずですよ♪

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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